〔162〕ドルにペッグした人民元が「チャイナダラー」となり「ペトロダラー」に並ぶ
〔162〕ドルペッグ制の人民元がチャイナダラーとなる
落合莞爾(白頭狸)が『金融ワンワールド』を発表してから間もなく十二年になります。同著の執筆にあたっては二十年来の知人から多大の示唆を頂きました。
当時の白頭狸が、その知人が五十年にわたって高松宮宣仁親王に仕えた國體舎人であることなぞ知る由もなく、ただ二十年来の交遊を重ねるにつれ、その人が狸のいまだ知らぬ日本社会の奥底と近現代史の秘亊に通じていることが、だんだん判ってきたので交遊を深めてきたのです。
平成八年から、有名な洋画家佐伯祐三を調査することになった白頭狸は、佐伯祐三のパトロンであった陸軍特務吉薗周蔵が元帥上原勇作の特務(諜報員)であったこと、また「大杉栄殺害犯」として知られる憲兵大尉甘粕正彦が上原の秘密の女婿であったことを知ったのです。
折しも旧知のジャーナリスト藤原肇さんの推薦で月刊情報誌『ニューリーダー』に「吉薗周蔵手記」の解説を連載し始めたところ、なぜか一面識のないジャーナリスト藤原作弥さんの推薦によって『「天才画家」佐伯祐三真贋事件の真相』を時事通信社から出版することになりました。
藤原作弥さんは、その後すぐに「日銀副総裁」に就いたのに仰天した狸が、さらに驚いたのは藤原さんが前日銀総裁三重野康の親友ということです。三重野さんといえば、白頭狸が『平成大暴落の真相』を自費までして非難した相手ではないか。憎まれることは覚悟していた三重野さんが間接的にせよ、なぜこのような支援をしてくださるのか?
そういえば経済企画庁で机を並べて以来の友人塩谷隆栄くん(のち経済企画次官・NÌRA総裁)が、たまたま同級生が三重野総裁の秘書役だったので、『平成大暴落の真相』を届けて総裁の一覧を請うたところ、快く受け入れられたとのことで、三重野総裁の読後感が白頭狸に送られてきたのに驚いたことがあります。しかも「確かに拝見した。だが三重野が国際金融に無智で、金融界だけ贔屓して産業界に理解がないというのは誤解、と落合さんに伝えてくれ」と具体的に触れられたとのことに、さらに驚きました。
もう一つ驚いたのは、日銀の子会社ともいうべき「東京短資株式会社」から為替売買を主業とする子会社の役員就任を要請されたことです。
訳の分からぬままこれに応じた白頭狸は一年在籍して俸給を得ましたが、何が原因でこうなったのかさっぱり判らず、例の舎人に話したところ、「正田巌の先生(白頭狸)に対する気持なのかなあ?」との答えでますます判らず、そのままにいたしました。
以上長々と書いたので諸兄姉は飽きられたかもしれませんが、つらつら惟うにこれは、落合自身が知る筈のない「縁」がワンワールド金融界との間に生じていて、今頃になって落合が「本位通貨」を洞察することになったのは、その「果」であることの証ではないか、ということです。この「縁」と「果」に介在する「因とは、このnoteでしょうかね?
ここで本筋に入ります。
タイトルの通り「人民元とドルペッグ制」について、でありますが、ここから先は有料領域になります。
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