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満洲国軍と朝鮮戦争 10/20 改訂必読

〔71〕満洲国軍の概略と朝鮮戦争 10/20改訂
      《文末を修正す。故に再読を請う》
 さて、ここまで洞察してきたが、気になるのは満洲国軍の動向である。昭和七(大同元年=一九三二)年の満洲建国に始まる満洲国軍の亊歴について建軍から大東亜戦争開戦(昭和十六年)までは省略し、その後の概要を以下に述べる。
 そもそも満洲国軍は「国内の治安維持」と「国境周辺及び河川領海の警備」を目的とするもので、正規軍というより関東軍の後方支援部隊あるいは国境・沿岸の警備隊ないし治安維持部隊としての性格が濃厚であった。
昭和十六(康徳八年=一九四一)に勃発した大東亜戦争に参戦するため続々と南方に転進する関東軍の跡を埋めるべく規模を拡大した満洲国軍は、以後本格的に関東軍の補助戦力として位置づけられ、各軍管区は関東軍隷下の各方面軍の指揮下に置かれることとなった。
 日本人軍事顧問の指導を受けていた満洲国軍の将兵は、満人(満洲帝国臣民)から徴兵したが、「五族協和」を国是とする満洲帝国は多くの民族で構成されていて、日本人が「満人」と呼んだ者の実態は漢族と満族であったが、その区別を日本人はとくに意識しなかった。
 ほかに大陸進出の国是を奉持した日本人が日本国籍のまま満洲国軍の軍籍に入ったが、満洲国に帰化して支那名を名乗る者も少なくなかったようである。
 このような構成で事実上関東軍の支配下にあった満洲国軍は、日本との共同防衛のため軍内用語を日本軍と統一し、康徳七(一九四〇)年からは号令の全部を日本語とし、命令・指示も日本語で行うことが推進され、兵器の名も日本語で呼ぶこととされた。公文書も日本語で、一部に満洲語(中国語)を併用した。
昭和二十(一九四五)年、日本の降伏により解散する満洲国軍の解散直前における総兵力は一五万人とされる(王文鋒による)。
昭和二十年八月九日、日本への原爆投下に慌てたソ連軍が日ソ中立条約を破棄して対日参戦すると、関東軍とともに満洲国の防衛に当る筈の満洲国軍は事実上解体状態に陥り、満人司令官は八月十五日の玉音放送の前に自発的にソ連軍に投降した。
 八月十八日、満洲帝国皇帝溥儀が退位を宣言して満洲帝国が崩壊すると満洲国軍は同月二十日に解散する。満洲国軍や満洲国の要人は関東軍の将兵と同じく一旦ソ連軍の捕虜となった後、中華民国軍(国民党軍)に引渡されて遼寧省第三監獄に収容される者と、ソ連に送られて極東シベリア地区捕虜収容所に収容される者に分けられた。
 この他に、国民党軍ないし八路軍(中共軍)の捕虜から国民党軍ないし八路軍に転入した者が確かに存在するが、これら支那に帰化した日本将兵の全貌は今もって不明である。
 白頭狸がわざわざこの事を調べたのはいうまでもなく、例の残留皇軍二〇万名との関連を追究するためである。
 ベトナムではWWⅡ開戦前の昭和五(一九三一)年九月に仏印派遣団長となった大本営参謀澄田ライ四郎少将(陸士二十四期)が澄田機関を作り独立運動家ホーチミンの育成工作を行う。皇軍将兵の戦後残留の基底はここにあり、残留将兵が北ベトナム軍を指導して対米勝利をもたらすのである。(ライは貝偏に來)
 仄聞するところ皇軍将兵の仏印駐留計画は大東亜戦争開戦の前に建てられていた。戦後事態を想定した上での計画であろうが、満洲においても大東亜戦争の戦後事態を想定して仏印と同趣旨の計画を立てていた、と見るのが自然である。
 白頭狸が、山下奉文を第一方面軍司令官に任じソ満国境に駐在せしめた本義がここに在ると見るのは、深奥に石原莞爾の世界最終戦争秘策が潜んでいると感じるからである。
 朝鮮戦争の謀主たること明かな周恩来が、ワンワールド國體が中国共産党に送りこんだ國體参謀であることも、知る人は知る。
 そもそも朝鮮戦争は日米戦争(太平洋戦争)の後半戦としてワンワールド國體が予定していたもので「皇軍二〇万人の大陸残留はこれに対処するためにWWⅡの開戦前から予定されていた」と観るべきであろう。
 これら一連のWWⅡ戦後計画はワンワールド國體が企画した大戦略であった。南方総軍司令官元帥寺内寿一の末期に疑問を抱いた白頭狸が、その真相を國體奉公衆に問い合わせたところ、「松前と一緒にソ連へ」との一言を得た。これで覚った白頭狸は、WWⅡ末期(ガダルカナル以後)の皇軍の統括者となった寺内寿一が戦後ソ連邦で生存し、その下に山下奉文・石原莞爾・武藤章・甘粕正彦がいたと洞察する。理由は獄死した寺内寿一・病死した石原莞爾、処刑された山下奉文・武藤章、自殺した甘粕正彦。これら軍人の死にざまとして公表される情報がいずれも不自然極まるからである。
 本稿を読んだ諸兄姉はあるいは白頭狸の妄想と笑われるかもしれぬが、白頭狸の洞察を体系化したWWⅡ以後の世界史は、絶対的に正確な國體情報により部分的にせよ裏付けられていることを銘記してもらいたい。
 令和改元で世界史は新段階に入った。現代の秘密も新時代が進展するうちに公開される時が必ず来る。それまでの間、白頭狸の洞察を裏付ける「事実の発見」が毎日のように報道されることは間違いない。むろん「それをそれと気づく人」がいての話ではあるが、諸兄姉人こそその人なのである。



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