本当にあった不思議な話?友人の首が落ちる。
これは以前一緒に働いていた女性の鍼灸師のTさんから聞いた話である。
その先生が高校生の時、今から25年ほど前ぐらい。吹奏楽部だったTさんは部活を終えてみんなと帰ろうとした。校舎の部室は四階の端っこで、残っている五人のうち、Tさん含む四人は校舎の端の階段から帰り、一人は鍵を閉めて職員室経由で帰るとなった。
Tさんたちは階段を降りて行き、一階に着くと一人が部室を振り返った。
『あら?あいつ何してるんだろう』と部室を見上げている。Tさんたちみんなが四階を見上げると、鍵を返しに行くと言って仲間が、四階の端の階段上から、にこにこ笑いながらこちらを見ている。
『なに笑ってるんだろう?』と皆で言っていると、突然。
その友人の首から頭が落ちたのだ。
『うわー』
四人全員で驚いて声を上げて後ろへ逃げ出した。すると逃げ出した方向から、首が落ちたはずの友人がスタスタと歩いてきた。
『えー、どういうこと』
四人は驚いていると逆に友人が『声あげてどうしたん?』と聞いてきた。
今起きたことを話すと『いやいや、今職員室行って鍵返してきたところだし、四階にいるわけないでしょ』と言われた。
振り返って四階を見上げたが、誰もいなかったし、首も落ちていなかった。
『でも四人全員目撃したんよね』とTさんは言っていた。
終わり。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?