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本当にあった不思議な話?地鎮祭と止んだ音。

これは私がパチンコ店で働いていた時、今から20年ほど前に上司のM店長から聞いた話である。

エリア会議といって、あるエリアの店長が集まってする会議に出席して営業に関しての議題を話し終えて雑談をしていた。

すると、ある店長が

『お客様、地域の方、働いてるスタッフに感謝してるつもりだったけど、土地にも感謝しないとダメなんだっていうのを、先日痛感した』と話し出した。

その店長が家を建てた。ところがする必要がないと思い、地鎮祭をしなかった。

奥さんと子供二人と四人で暮らし始めたが、店長自身は単身赴任で休みの日だけ、家に帰る形になっていた。

そして休みの日に帰ると奥さんが怪訝な顔で話しかけてきた。

『あんまり言いたくないんだけど、夜に人の足音みたいな音がよくする』と、そして子供たちもその音を聞くという。

家鳴りか?と思ったそうだが、そんな音ではなくて、足音っぽいらしい。気持ち悪いと言っていた。

毎日ではないが、よく聞くと言う。

また休みの日に帰ると『やっぱり音がしてる』という。子供たちも怖がり始めていた。

たまたま店長自身が帰った時には、その音がしないらしいが、確実に音がしてると訴えてきた。

仕方ないので、建築業者に相談してみると『今からでも地鎮祭をしましょう』と言われた。

店長はそんなことで音が止むのか?と不信に思ったそうだが、家族の怯えようから、何か手を打った方が良いかと考え直して地鎮祭を行なった。

すると、その日からピタリと足音が鳴り止んだそうだ。

『妻も驚いてたけど、地鎮祭で土地への感謝をしたら、足音が見事に止んだって。妻も子供たちも安心してた。全てのものに感謝しないとダメなんだって痛感したわ』と話し終えたそうだ。

それを聞いたM店長は『いやー、そんなこと普段言わないような店長だったからさー、店長会議で真顔で話すから本当っぽくてさー。びっくりしたよー』と話してくれた。

本当っぽいという話というので私の記憶に残っている。

終わり。



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