図書館本 19冊目『大学教授こそこそ日記』 多井 学 204P

三五館シンシャ「お仕事日記シリーズ」強いですね。
好きなシリーズなので、出れば読みたくなります。
お馴染みのイラストも安定感があって好きです。

大学教授の仕事に特に興味は無いので、もし教育関連の棚に「大学教授ここだけの話」的なタイトルで並んでいても手に取ることはないでしょう。
しかしこれは三五館シンシャ!
”お仕事日記ジャンキー”の私が読まないわけに行きません。

著者はもともと「日記シリーズ」の読者で、「日の当たらない職業」の悲喜
こもごもを面白く読んでいた、と書かれています。
私も、どちらかというと「心身共にきつい上に報われにくい、けれど必要とされている仕事」が多く取り上げられているところに興味を持って読み続けて来ました。

今回、ホワイトカラーであろう「大学教授」が日記シリーズになるとこうなるんですね。
面白く読みました。
大学を移籍するにつれて、年収が300万円(S短大)、700万円(T国立大)、1000万円(KG私立大)、と上がっていくのにはびっくりしました。

そして所変われば、大学によっては理事会が圧倒的な力を持ち、学内に教員間での○○派、△△派に分かれての厳しい対立があり、新しい学部を設立する際には利権に絡めて他学部の抵抗にあったり、いろいろややこしい(面倒くさい)事象が起こるようです。

他にも、学生、受験生、保護者が知るべくもない、「え、マジ~?」な内情を語ってくれています。
授業料を払う身も大変なんですけど、「先生も大変ね…」と思いました。

著者は「身バレ」を(ちょっとだけ)心配されているようですね。
他の日記シリーズでも思いますが、うまく架空の団体名や仮名を使って書かれていても、元勤務先や現勤務先に知られて困ったとかあるんじゃないでしょうか。(絶対知られてると思うし…。)
わざとですか、そのネーミング、的な…。わたしがうまく誘導されてしまっているのかもしれませんが。
どの方も笑って済ませてもらえていたらいいなと思います…

この日記シリーズ、ある程度の年齢以上の方が語ってくれるところがいいですね。イラストのしょぼくれ具合が毎回楽しみです。
まだまだ続いて欲しいです。

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