換気扇から小鳥が入ってきた イソヒヨドリ???

休みの日に、図書館に本を返しに行こうと、ゆっくり過ぎるほどゆっくりと身支度をしていたら、なんかもう、期限過ぎるけど、返却は次の休みでもいいかなとか思ったりもしてきて、でも、準備もできたし、とりあえず行っとこか、と決心した時です。

回しっぱなしの換気扇の外からバサバサっ、ピーピーという音がきこえてくるではありませんんか。

うちの換気扇は、昔ながらの壁にはめ込んでる簡単なやつで、ひもを引っ張ると、羽が回ると同時に、外側の、なんというのか、パカッと開くやつが開くんです。

外側の上部には、ちょっとした金属のフードというか、がありまして、時々鳥たちがやって来ては、バタバタ、ピーピーとにぎやかにしていることがあるので、「また、なんかやってるなぁ。」ぐらいに思ってました。
窓からのぞいてみたりしたいんですが、どうせ網戸を開ける音ですぐに逃げちゃうんで、ほっといて出掛けようとしたら、

バッサバサバサバッサバサササーっと、ちょーっと激しい目の音と「ぴーーーーーーーっ」と、ちょっと長めの鳴き声がしたのです。
「え?!」とは思ったものの、換気扇には不織布の汚れ防止カバーをかぶせてあるので、中の様子がわかりません。

まさかね、と、じいぃーーっと換気扇を見つめていると、「ぴいぃーーーー」「ぴいぃぃーーーー」と長めの変な音がするのです。

これは、換気扇のカバーの付け方が悪くて、何かが外れかかってて、換気扇の羽かなんかのパーツに接触しちゃって、なんかがなんかにこすれてる音じゃないのん?と思い(そう信じたい)、換気扇を止めてみました。

しーんと音が静まり、ほらね、と思いながらもじーーーーっと見続けていたら、その瞬間、
ガチャガチャ、バササバサっ、続いて「ぴっぴーっ」と、元気な声が、換気扇の内側、換気扇カバーの中から聞こえてきたのです。

えっっ?!
換気扇カバーにうっすらと小鳥の姿が見えました・・・

バサバサ、ぴっぴー、バサバサ、ぴっぴー、と動いています。
わたし、図書館行かないと・・・(行くのやめようかとまで思っていたくせに…)
バサバサ、ぴっぴー、バサバサ、ぴっぴー
不織布のカバーがモコモコと動いております。
無事でなにより、じゃ!!

そう、わたしは逃避しました。
自力で入ってこれたんだから、そのうち自力で出られるんじゃないの?
野生のパワーはすごいんだから!それに賭けました。

気もそぞろで図書館に向かい、気もそぞろに「もう一回借りていいですか」と言い、他に本を選んでみる余裕も無く、同じ本を持って帰ってきました。

「鳥のくちばしなら、不織布の換気扇カバーなんか破っちゃうんじゃないかしら、部屋の中、飛び回ってるんじゃないかしら」と、恐る恐る見てみましたがカバーは破れておらず、しーんとしています。

ほらね、自力で脱出できたんじゃないの!と、思った瞬間、モコモコっとカバーが動いたんです。
ぴっぴー!

そうよね、換気扇止めたら、外の開いていたあれも同時に閉まっちゃうものね・・・、出られるわけないか・・・、ないよ・・・

不織布カバーと換気扇のファンの間に、小鳥がいることが確定した今、もう、換気扇を回すことは不可能です。今、回したら、きっと恐ろしい事が起こります。

カバーを外すしかありません。
でも、一人で何とかできるとも思えません。鳥ですもの、飛びますもの。
とりあえず、換気扇に手が届くように踏み台になるものを用意して、顔を近づけて見てみますが、カバーが汚いので(しょぼん…)よくわかりません。

とりあえず、誰かが帰って来るのを待つことにして、それまで口笛での声かけをしてみたり。
なんでか、うぐいすの鳴き真似とかもして。
まぁ、コミュニケーションはとれなかったです。

結局、帰ってきた夫が、換気扇のカバーを枠ごと外すことになりました。
元気に「ぴっぴーっ」と、鳴いてるので、きっと飛び回るに違いありません。

「他の部屋には飛んで行かないようにしよう」
「虫取り網欲しい・・・、とりあえずレジ袋・・・(どう使うかは謎)」

そーっと、換気扇の枠を外し、すぐには飛び出して来なかったので、そのまま小鳥が入った状態の枠を、近くの壁にズズーっと移動させようとしました。
その瞬間、小鳥はバタバタと羽ばたきながら、壁に沿って落ちていきました。
落ちたところは、ガスコンロ周りに立てている汚れ防止カバーと窓の間。
そこから更に、窓の開いてる方にバタバタバタバタと進んでいくところで、初めてちゃんと姿が見えました。

スズメより大きくて、全身が濃いめの灰色。
バタバタしてるのでちょっと怖い。

ガラス窓は開いていたのですが、網戸が閉まっているので、それをなんとか開けなければ、と焦って網戸をスライドさせると、小鳥は、ガラス窓と網戸の間に入り込んじゃいました・・・
今度は、網戸がモコモコしています。

あとは、夫がなんとか網戸と窓ガラスの間を広げるかなんかして、小鳥はようやくバサバサーっと脱出していきました。
カバーの中にはフンを残して・・・

しかし、一体、どうやって入り込んできたんでしょう。
吸い込まれるわけはないでしょうに。
一時期、交換用カバーが無くて、カバーなしで換気扇を使ってるときがありましたが、その時だったら、家の中を飛び回ってたでしょうね。
フンを落としながら。

私は、記憶がどんどん薄れていく前に、パソコンで検索してみました。
「ムクドリ」「ヒヨドリ」「似た鳥」の画像を当たっていって、「似た鳥」のなかの「イソヒヨドリの雌、雛、幼鳥」がそっくりだと思いました。

ちょっと前にこれとそっくりな鳥が、うちの集合住宅の階段手すりにとまっていたのです。
全身、灰色一色で地味やなぁと、じーっと見つめていてもその鳥は動じていませんでした。
今回の小鳥はそれよりも小さく思えたので、「イソヒヨドリの幼鳥」かもしれません。
ついでに鳴き声もいろいろ調べてみると、「ピッピー」いってるのがありました。
ヒヨドリ、ムクドリにそんな声のはありませんでした。(ヒヨドリはうるさい感じ。ムクドリはちょっといい声)
もっとびっくりだったのは、イソヒヨドリの別の鳴き声です。
「ケケケケケケケ」か「カカカカカカ」と鳴く雌や幼鳥の映像がありました。
この声、近所でしょっちゅう聞くのですが、カエルかなぁと思ってたんです。(知っていれば、わたしも口笛じゃなくてカカカカカカっとやったのに・・・)
(換気扇の中では、この声を出してませんでしたが)これで、あの換気扇の小鳥と、この前外で目が合った鳥は「イソヒヨドリ」確定です。
「イソ」と付きますが、海から離れた所にも進出してきているそうです。

「イソヒヨドリ」でどんどん検索していくと、NOTEクリエイターさんの記事にも当たりました。
最初からNOTEだけで事足りていたようですね。
こういう所でNOTEクリエイターさんの記事に会えるんだ、と嬉しかったです。

そして、私は「イソヒヨドリ」ファンになりました。





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