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グラハム・トーマスの挿木

みなさん、こんにちは!

殿堂入りのバラって?

バラ好きの方は「当然知っているよ」と言う内容ですが、一応簡単に。
世界37ヵ国のバラ会が加盟する、世界バラ会連合が3年に1度開催する、世界バラ会議において選出される「殿堂入りのバラ」というのがあります。

1976年に第1号「ピース」が選出されて以来、17品種のバラが殿堂入りを果たしています。
見た目の美しさだけではなく、どんな環境であれ育てやすく、そのバラが持つストーリーなど、様々な要素で選ばれるようですが、
ただ単純に言えば、みんなに愛される美しさで育てやすい!だと、わたしは勝手に理解しています笑

バラは、品種によっては結構気難しい株も多く、場合によっては病弱な株も・・・
迷いに迷って購入したが、結局病気がちで3年ぐらいしか育てられなかった・・・という事も過去にありました。
育てる環境はけっこう難しく重要なのです。
そんな訳なので、この「育てやすい」は、超素敵で耳に心地よいワードなのです。
実際この季節は、あちらこちらのお宅で殿堂入りバラ達が機嫌良く咲いているのを、度々見掛けます。

我が家のベランダには、この殿堂入りが3種類います。
その内の1つが、今回ご紹介するイングリッシュローズ「グラハム・トーマス」です。
手のひら程の大きさ(9cm程度)の鮮やかな黄色の花を、複数輪固まって咲かせます。

まさか・・・

そんなグラハム・トーマスですが、昨年悲劇は起こりました・・・
植え替えをしようと、幹に手を掛けた途端、幹が根本から真っ二つに折れたのです!
思わず「ぎゃー!!」と叫びました。

慌てて、骨折の処置のように折れた部分をギュッとくっつけて、テープでグルグル巻きにして・・・と考えましたが、素人のわたしの処置では持ち堪える事は無理!とはっきりと分かる程の最悪の状態でした。(辛うじて皮一枚で繋がっているような状態)

5〜6年ぐらい育てていた株ですが、知らず知らずの内に根本の部分が痛んでいたのか・・・(理由は不明です)空洞のような状態になっていました。
いくら生育旺盛で丈夫、だというお墨付きをもらっていても、やはりこういう事は起こります・・・ショック!

挿しちゃえば良いんだよ!

1番の植物仲間の母に、訴えます。
「グラハムが折れたー!」
「しっかりくっつけて、テープグルグル巻きにした?」
さすが、考える事は一緒笑
「無理!根本が真っ二つだもん!もう、諦めるしかないの?」シクシク・・・
すると、母から神託が降りました!
「挿しちゃえば良いのよ!」

え?
サス?刺す?挿す?

バラというか植物全般的に、苗から育てる事しかした事がなかったわたしはない発想でした。
母曰く、大抵の物は挿せば何とかなる!との事。
バラだって例外じゃないはずだと。

で、早速調べました。

①5枚葉が2つ付いた枝を5~10cmくらいの長さに切り取る。
(鉛筆ぐらいの太さが望ましいとありましたが、その太さは望めなかったので、出来るだけ太いものを3本選びました)
②枝のトゲは付けたまま、切り口を30分~1時間水につけて水揚げをする(枝の上下を間違えると芽が出てきません)。
③先端の葉っぱを2~3枚残し、他を切り落とす。
枝の切り口を斜めにカットする。

後は挿すだけですが、ここでも枝の上下に注意が必要です。
挿したら半日陰へ移動させて、発根するまで土が乾かないように軽く水やりを続けます。

見えない分、根が出てるのかどうなのか心配になりますが、バラも頑張っています。
決して枝を土から抜いたりしないように、じっと待ちます。(重要です)

そしてめでたく根と新芽が生えてきたら、鉢や庭の土に植え替えます。

以上です。
その他に発根促進剤や挿木用の用土を、という記載もありましたが、正直その2点は使用していません。

結果は?

成功しました!
やったね。

もしものために3本挿したのですが、3本とも根が出ました。
置き場所の関係上、1番発育が良い物を新たな鉢に移しました。

まだ幹は細く、開花した花の重さでしなってしまい、顔は完全に下向き。
写真は、下から覗き込むようにして撮りました。
蕾は3個付き、開花すると花の大きさは標準並みで形も綺麗です。

一説によると、バラは接木の物より挿木の方が長生きするという話も。
実際に育ててみないと不明ですが。

今回実践してみて、挿木はかなり有効な手段だと思いました。
病気や虫で枯れそうになってしまったり、お気に入りの株をもっと増やしたい等々、興味がある方は、是非お試しあれ!

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