三度の飯よりフライドチキンの一週間 #2

6月26日 月曜日

おぎやはぎのメガネびいきを聴きながら通勤していた。

おぎやはぎが学生時代の恋愛について語り合っていて、「いい青春を送っていたんだなあ」と羨ましくなると同時に、彼女もおらず、恋愛において惨敗しか知らない僕の人生とはいったい何だろうと、とてつもない虚無感に襲われた。

こんなことなら、彼氏がいる子に対しての恋愛感情なんてかなぐり捨てて、lineで告白してきた1年上の先輩と付き合っておくんだった。

今更、連絡は取れない。唯一の繋がりだったlineも、とっくに向こう側がアカウント削除してしまっているから。

6月27日 火曜日

この日は、Twitterでなぜか乃木坂とか日向坂のメンバーの写真集の画像が沢山流れてきた。

そして、僕は罪悪感を覚えた。

メンバーごとの性格やエピソードを知っている分、観てはいけないようなものを観ている気分になった。例えるなら、「クラスの女の子のヤバい画像を観てしまった」みたいな感じ。

グラビアアイドルやコスプレイヤーのグラビアや、AVは全然そういう罪悪感を覚えることがない。むしろ、暇さえあれば常にみているぐらいだ。

ぶっちゃけ、アイドルの写真集を買える人のメンタルはすごいと思う。僕は、推しのパネル展に行くのでだいぶ限界だ。

6月28日 水曜日

今日も今日とてAVを観た。

前から気になっていた作品がようやく公開になり、心を躍らせながら観ていたのだが、最後の3Pのチャプターでめっちゃ萎えた。

元々3P以上の大人数が好きじゃないというのも勿論ある。でも、この時は、違うところに要因があった。

女優を2人の男優が挟む形でベッドに座っていたのだが、左側がオズワルドの畠中さん、右側がかが屋の賀屋さんと松崎克俊さんを足して2で割った人にしか見えなかった。

僕はそっとそのAVを閉じ、お気に入りのビデオでお口直しならぬ、お目直しをしてから眠りについた。

6月29日 木曜日

入社した時から、ずっとわがままで自分勝手で、教えられたことをメモもせずに同じミスを連発する同期がようやく上司に怒られた。

遠くから聞いていただけだったので、どのように怒られたかまではわからないが、とにかく怒られてくれた事実が嬉しかった。

しかし、その後も彼の態度が変わることはなかった。
日を追うごとに彼が嫌いになっていく。

6月30日 金曜日

電車で座っていた時、目の前で立っていたノースリーブの女性が、惜しげもなく両腕を上げてつり革を掴んでいた。

スマホから顔を上げた時にどうしても彼女の脇と目が合ってしまうので、彼女が脇が丸見えになっていることにおそらく気づいておらず、脇を見てしまったことを痴漢扱いされたくなかった僕は、必死に目線を逸らして誤魔化した。

頼むから、ノースリーブの時は気を付けてほしい。ふと視線が合ってしまったときに悪者扱いされて人生を棒に振るのは罪もない我々なのだから。

7月1日 土曜日

久しぶりに休みを取って、専門学校時代の友達と新宿で会った。

友達の内の一人が、前日に新宿で会社の先輩(女性10人)とハーレム状態でカラオケをしていたけど、一口も酒を飲まず、全然会話もできずに退屈だった、その関係で早朝からずっと待ち合わせ場所で待機していた、親が長期間家を出て「一人暮らしの訓練」をさせているから、アニメやラノベの世界でしか見たことがない「両親が出かけているから実家に一人で暮らしてる」シチュエーションが実現しているという激強エピソードを計3個も持参してきていた。

彼がもしもメール職人になったら、エピソードメールに苦労しないんだろうな。

以上。

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