私、人のタイプ分類は好きではないのですが...。

人は人をタイプ分けするのが好きですよね。

血液型による分類。
少し前には、動物占いが流行りました。
他にもMBTIとか、エニアグラムとか、交流分析とか、、、。
古くには、ギリシャ時代のヒポクラテスが人の気質を4つに分類していたとか…。

会話を弾ませるテーマとしてはありだと思いますが、私は基本的に人のタイプ分けは好きではありません。あくまでも好き嫌いの話をしています。嫌いというより、それになるべく頼りたくないと思ったいると感じです。否定はしておりません。それぞれにデータに基づいた分類分けの何らかの確からしい根拠があるはずですので。


そんな私に、部下育成を目的としたタイプ別コミュニケーションの研修をしてほしいという依頼が入りました。元リクルートの先輩で私がお世話になっているパートナーの社長からです。

ありがたいお話です。

ですが、最初に思ったのは、部下育成であれば、もっと本質的な事を教えるべきではないだろうか?でした。

しかし、既にお客様とは話が固まっている様子です。日程まで決まっていました。

どうしたら良いか?考えました。

そしてお客様の想いや考えを推察してみました。

社名を聞いて調べると、とても大きな規模の会社です。そして、とても古い業界の会社です。

なかなか人が育たない、それどころか、若手の退職が続いている。そんな事が起きている可能性が高い。

そして、担当者は、何かを変えなければならないと考え、いろいろ調べられたに違いない。

やがて担当者は、コミュニケーションに問題があるという結論に至った。昭和スタイルのやりとりが気になったのかもしれない。

でも、今まで管理職に研修などをやった事がないので、いきなり小難しい研修をした際の、彼らの反応(聞く姿勢)が心配だ。

だからこそ、簡単で、面白く、かつ効果的な何かはないだろうか?と。

そんな中で、私の先輩の提案に「これだ!」と思ったのであろうと。

そんな妄想が頭の中で駆け巡りました。


私が人のタイプ分類分けが嫌いな理由は以下です。

"人は何種類かに分類できるような単純な生き物ではない"と信じているからです。そして、"自分自身の事を考えても、状況や場所によっていろいろな自分が出てくることを知っている"からです。

人は皆んな違う!

だからこそ私は、マネジメントの本質は、まずは部下をよく見る事、そして部下を思考や感情を理解する事だと思っています。

しかし、先程の仮説に当てはめて考えた時、いくらそれが本質だと言っても

『メンバーは十人十色です。そして場面によっても異なります』

と言われたら、きっと難しすぎて思考停止になってしまう事でしょう。

「人は4種類に分けられる」

と言ってあげた方が

「だったら出来るかも」

と思って貰えるではないだろうか。

 そして、タイプ分けの理論を教え、その演習をする事で

「今の若い奴らは、、、。」
とか、
「あいつはダメだ。何を言っても伝わらない。」などと、他責になっている管理職の方々に、

「人はいろいろで同じ事を言っても伝わり方は違うのね」という理解につながり、

「彼はどのタイプに当てはまるのだろう?」とメンバーを観察し
「彼に伝わるように少し言い方を変えてみよう。」と考えるようになったとしたら…。

最初の一歩としては、とても意味の大きな一歩なのではないだろうかと。


近々、先方との顔合わせ 兼 打ち合わせ があります。

研修は目的を叶えるためのあくまでも手段です。

先方の現状(Before)と望む理想の未来(After)を言葉として引き出し、その理想の状態を近づける為の今回の研修の狙いや想定するゴール(前述した内容)を伝え、その擦り合わせを行った上で、全力で支援を差し上げたいと思っております。

今日も最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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