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でも、後衛力

 1セット目は古いほうの勤務校が取った。
 でも、2セット目からはどうも調子が出ないみたい。その原因がなぜなのか、ボールの動きを目で追っているだけの素人には全然分からないけど、ただ、過激発言くんが、どうも気持ち的にもくさって行きつつあるのは分かる。😊😊…、これまた分かりやすい人。

 それに対し、前々キャプテンくんは、そんな過激発言くんにタイミングごとに声を掛けている。ボールが止まっている合間には、スプリットステップをぴょんぴょん入れて、強すぎる相手に押されてはいても、成功しようがすまいが、同じようにボールを追い続ける。
 なんというか、するべきことをしようとしている感じが伝わってくる。こちらは、急斜面を駆け登るヤギのような力強さ。(顔立ちはキツネっぽいんだけど。)
 わー、すごいな~。















 前々キャプテンくんのクラス、前々ワイルド科は、野球部・ソフテニ部・バレー部が中心メンバーのクラスで、ワイルドというより、強そう科な感じが印象的だった。
 クラスマッチと体育祭の賞状が、後ろの黒板の上に、ずら~っと、並べられた教室。号令の時に立ち上がると、3年生は大きくて、背の高いわたしでも、取り囲まれるような威圧感…。
 授業開始と終わりの号令と挨拶は、いつも、びしっ!、

おねがいしまっす!!

ありがとうございましたっ!!

と乱す者なく、なんというか集団として統制が取れているというか。
そんなにしてもらって、こんな先生でごめんね…、という感じ。




 
 わたしが授業をするもんだから、それなりにワイルド科的わやわやになりそうにもなるし、案外あんな風に見えるのは初めだけで、温かい雰囲気にもなるんだけど、ただ、一線を越えてなりすぎると、実力者野球部主将くんなどが、バシッと圧をかけてくれるので、すぐにみんなが正気を取り戻す、そういうクラスだった。
 わ~、やりやすい😮……思うようにしていても大丈夫なクラス……、とびっくりしたものだ。



 ソフテニ部前々キャプテンくんは、その中にあって、物静かで授業中はあまり目立たないし、初めはそんなに印象的な感じはなかった。けれど、だんだん、なるほどね…、と思わせられるような人だった。
 授業中、気がつくとよく目が合う、真っ正面からではなく、斜め横目で。静かに、密かに、でも、いつも見て聞いてる人だ。で、次に何をするかちゃんと考えている人、ときどき「オレ、配りましょうか?」と、すっと手伝ってくれる。
 そんな高校生も世の中にはいるんですよ😊?



 試合で、公欠も多かったけれど、そういうときの提出物は自発的に先に出してたもんな……。過激発言くん(も、かわいげがある?かっこよさげな?やつだけど)とは正反対。





わたし:前々キャプテンくんも渋く上手そうだったよ~
とある予備校生:あ~、前々キャプテンさんは、ザ・古いほうの勤務校生な
  感じよね。崩れないというか、安定しとるというか。基本に忠実な感じ
  で、驚くようなことはやってこないから、「すげ~」って感じにはなら
  んのだけど、でも、どんだけやっても、点を取らせてくれんっていう感
  じなんよ。
  あれはあれでまじですごい。
  オレらも、何回か前々キャプテンさんと対戦したことあるよ?
  瞬殺で倒されたけどな。あれは勝てんよ。
  ……😊、「雲子先生の息子さんってほんと?」って、笑いながら訊かれ
  たよ。実は、けっこう話したことあるんよ。
  意外にフレンドリーなんよ。
わたし:えっっ(!💦)。そうなん?
(と怯みつつ、一昨年のワイルド科での自分の言動をまた巻き戻して再生し
 ようとするが、さすがにあんまり思い出せない。
 まったく、無駄に知り合いの多い予備校生。)







とある予備校生:まあ、二人ともすごいけど、やっぱオレはあれだな。過激
  発言くん派だな。
  あんなプレー、してみたいと思うよ?前衛だしな。
わたし:そう?やっぱり若者はそっちなんだ😊。
  お母さんは前々キャプテンくんみたいになってみたいかも。
  点を取らせてくれんとか、ちょっと言われてみたくない?


 ふたりそれぞれの、持ち味。

 どんな「ふたり」にも、相性ってありますよね?

 もし、前々ワイルド科と、ワイルド科、どっちが授業しやすいか?と訊かれたら……。う~ん、でも、案外、結局同じくらいかも。




 

 部活の話では、なぜかやたらに盛り上がる親子。


 とある予備校生を駅で降ろした帰り道、とある女子中学生がドライブ時にかけていたCDがそのままになっている。流れてくるSPYAIRさんの、

                                 』
に、「うわっ、これって、とある予備校生の今の状況そのものだ…。今度から ”とある予備校生” はやめて、ビリーバーくんって呼びたいぐらい…。」。「あれ?とある予備校生、もう ”大地さん” よりも大きくなっちゃったんだ」と、しみじみ。
 ほんと。何が正しいんだ?と探すけど、それはお母さんにも分からない~ 走り続けるだけさっ! ♪ です。



 この頃、この道のひまわりの花も種になってきちゃったし、この時間でもお日さまがちょっと低めだし、そろそろ自主的に夏休みを終えて、2学期の準備をしないとな~。と、ひとりでドライブして帰宅。


 

 動画の高校生風の人たちを見て、なおさらそう思ってしまう高校教師である。





 やっとおしまい😊😊!

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