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わたしについて⑥

専門学校の2年間はなんとか通学して、友人と呼べるような人もできた。

だけど、どこかで『誰にも会いたくない』というような気もちを持ち続けていたからか、自分をさらけだすことができず(さらけだそうとも思っていなかったけれど)、人との距離を縮めることはできていなかったように思う。

そんなところに、まさかのモテ期?のようなものが到来……

帰り道にまちぶせ(いま思うと)されて一緒に電車に乗って帰ったり、学校の食堂でとなりに座られて話しかけられたりとか、など……

でも、そういうのに(もちろん)慣れていないうえに、母の失敗人生経験を目の当たりにしていたわたしは、『変な人とは関わっちゃいけない』という教訓が無意識にしみついていたからか、どうにも発展せず(発展させようとも思っていなかったと思う)に、うやむやになるばかりだった。

その頃のわたしは、父に失望した気もちを自分の中で処理できないままでいたうえに、誰かに頼ることでしか生きていこうとしない母にも失望していた。

だから、男の人や結婚という制度に強い疑念をもっていたほうだった。

それなのに、いま、こうして誰かと家庭をつくり、それをささえる専業主婦をしているわたしをあのころのわたしが知ったら、びっくりするにちがいない……


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