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感染力が変われば感染方法も変わる

ウィルスは絶えず変異しています。
ごく小さな変異もあれば、性質をガラッと変えてしまうような変異もあり。
無数に生じる変異の中で「最も環境に適応したタイプ」が優位になり、それ以外は淘汰されていきます。
これが「生命進化の原則」です。

このウィルスに関して、「自称・専門家」連中とメディアは、「感染力」と「毒性」の変異ばかりに注目しますが、「感染力」が変化するなら、当然のように「感染方法」も変化するでしょう。
なぜ誰もそこに注目しないのか、不思議でなりません。

新型コロナが登場したときは、間違いなく「(排泄物を経由しての)接触・媒介感染」でした。これは疑いようがありません。
ミクロ的には、井上正康先生が解説されているように、
●ウィルスの侵入口となるACE2受容体が腸管に多くあること
マクロ的には、
●飛沫やエアロゾルが届かない距離を置いて感染が起こったこと
により明らかです。

もし飛沫やエアロゾルによって伝播するなら、感染者をマッピングしていくと、同心円状もしくは放射状に広がらなければなりません。
逆に、19世紀のイギリス人医師ジョン・スノーが患者の発生を時系列で遡ることでコレラの発生源を突き止めたように、新コロ患者の来歴をたどっていけば、「グラウンドゼロ」に収れんするはずなのです。
ところが、新型コロナは、あっちで5人感染、こっちで10人感染という具合に、各地で散発的にクラスターが発生しました。海外渡航歴もなく、外国人との接触機会すらない人が、突如、感染源となったのです。
こうした例は、一律に「感染経路不明」で片づけられ、「知らないうちに市中感染が広がっている」というでアオリ材料に利用されてしまいました。でも、本来なら疫学者が中心となって、もっと突っ込んだ調査をしなければいけませんでした(現代のジョン・スノーはいなかった)。

コロナウィルスが自然発生するものではない以上、飛び飛びのクラスターを結び付ける何らかの「ブリッジ」が存在するとしか考えられません。私はその正体は、みんながステイホームしたことで盛んになったデリバリーや宅配便だとにらんでいます(この辺の推理は、本編をお読みください)。

『第5章 〈新型コロナウィルス〉の正体』 第5章 〈新型コロナウィルス〉の正体    1 〈飛沫感染〉は本当か  〈新型コロナウィルス〉のパンデミックは、少しでもウィルスの知識のある人間にとっては、…

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その後、ウィルスは変異し、感染力を増していきました。初めは、ある程度まとまった量がないと感染が成立しなかったのが、トゲトゲを増やすことで、少ないウィルス量でも伝播できるようになりました(誰もが夢中で手指消毒をしたことで「接触・媒介感染」の機会が減ったため、飛沫に混ざるタイプが優勢になった)。
こうして、「接触・媒介感染」から「飛沫感染」へと移行したのです。
それにより、感染者が急増する事態となりました。いわゆるデルタ株です。

オミクロン株は、確実に「空気感染」しています。デルタ株を凌駕する感染速度が、それを証明しています。
私は、オミクロン株の変異箇所の多さから、新型コロナの変異種ではなく、以前から存在する別種のコロナウィルスがベースになっているか、宮沢先生が唱える「旧コロと新コロのハイブリッド」だと考えます。
ともかく、トゲトゲを増やしたうえに、ACE2受容体を利用せず上気道で増殖するため、簡単に空気感染する能力を備えているのです。

いずれにせよ、ウィルスの感染経路は一つに限りません。
感染力がアップすれば、それに合わせるように感染方法だって変化します。
「観測される現実」を見て、随時仮説を修正していかなければいけないのに、「専門家」の皆さんはよっぽどオツムが固いらしく、「柔軟的思考」を欠いているようです。未練がましく、いつまでも一つの思考にしがみついているのですから。

もう一つ指摘しておきたいのは、
接触・媒介感染 →飛沫感染 →空気感染
いずれの段階に置いても、マスクが何の役にも立っていないという「現実」です。
もっとも、そんなことは、コロナ騒動が始まる前から明らかでした。高い経費をかけてスーパーコンピュータなど使用しなくても、
人類の歴史において、マスクが感染予防に役立ったことは、ただの一例もないという揺るぎない事実が、それを証明しているのです。


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