オミクロンは「サークル感染」

※以下の記事は、アメブロ『こながしんたろうの文系でもよくわかる新型コロナ入門』からの抜粋です。


新規陽性者の推移がほぼ一定範囲の「定常状態」に落ち着きつつあるようです。
これは、新型コロナが完全に「ただの風邪」の仲間入りを果たした証拠です。感染が一気に広がることもなければ、収束することもなし。これからも(季節によって多少の変動はあろうと)年間を通して一定数の新規陽性者がずっと存在し続けるはずです。
無駄な検査をやめない限りは。

1000人の集団がいて、毎日10人ずつ新規陽性者が生まれ続けるとすると、毎日違う人が陽性になっても、100日後には最初の10人が再び陽性になります。
人から病原体をもらっては、また別の人にうつすを繰り返す。治ってはかかり、治ってはかかりの連続。
こうして病原体を互いにやりとりする状態を「ピンポン感染」といいます。でも、私のイメージとしては、病原体がグルグル循環しているので、「サークル(円環)感染」です。

「サークル感染」に終わりはありません。永遠に回り続けます。これまでの「風邪」がそうであったように。
これは決して悪いことではありません。そもそも「感染=悪」は、専門家とメディアがこしらえた世紀の大嘘です。
生死に影響のない軽い感染症に定期的に罹患することは、免疫の強化(井上正康先生のおっしゃる「軍事訓練」)になります。これが本来の意味での「ブースター効果」です。
そうして免疫を活性化しておくことで、もっと重篤な感染症にかかったとき、重症化を抑えることができるます。

ウィルスが宿主の細胞を利用するように、ヒトもまたウィルスを利用しているということです。

繰り返し感染が起こっているからには、もはやこのウィルスを駆逐・根絶するのは不可能。オミクロン株は、従来株より潜伏期間が大幅に短くなっています。喉に取りつき、ばーっと増殖しては、免疫に退治される前に、さっさと次の宿主に飛び移ります。

南米に生息するバシリスクというトカゲは、水の上を走ることができます。ざっくり言うと、水面につけた右足が沈む前に左足をつき、左足が沈む前に右足を出し、それをすばやく繰り返すことで水没せずに走れるのです。
オミクロン株もまた「バシリスク状態」になり、宿主の免疫にやられる前に次の宿主へ、また次の宿主へと、スピーディーに移動していきます。宿主に残った親ウィルスが免疫に片づけられるころには、子ウィルス・孫ウィルスはとっくに数人先の宿主にたどり着いているわけです。

ウィルスがすっかり「弱体化」したことも、繰り返し感染の原因です。ワクチン未接種だろうが、接種済みだろうが、獲得免疫(抗体)の出番を待たずに、攻撃力の低い白血球で簡単にやっつけられます。
オミ株にかかった人が1~2日ほど発熱して回復するのは、免疫機構のごく初期段階でウィルスが制圧されることを物語っています(もちろん、免疫が弱っている人が重症化するおそれはあり)。
裏返せば、抗体がつくられないからこそ繰り返し感染が起こるわけです。これも従来の風邪とまったく同じです。

新型コロナは、宿主を傷害して抗体を作らせるのではなく、「バシリスク戦法」という優れたすぐれた生存戦略を選択しました。これにより、未来永劫、ヒトという集団の中で「生存」し続けることができます。
我々もまた現実を受け入れ、真の「共存」、「ウィズコロナ」を目指すべきなのです。



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