あやかしの鼓レポ(2023/12/17)
この日はPSYCHOSIS With Dowserの音像空間劇「あやかしの鼓」を観劇するため、横浜の馬車道へ。
当方横浜在住のため、個人的には近くてありがたい!
あやかしの鼓は、今年3月にリットーベースでの上演に続き2回目(サイコシスで再演は初かな?)
■会場
会場は、東京藝術大学大学院映像研究科馬車道校舎3F(大視聴覚室)
馬車道駅でたら、すぐ目の前でした。
建物は元々銀行だったそうで、立派な外観。
ちなみに、馬車道駅でトイレをすまそうと思ったら、まさかの現在使えませんのアナウンス…タイミングが悪い…
■開場~入場
駅を出てすぐ長蛇の列を発見。
開場時間ちょうどに行ったのだが、みなさんお早い。。
目の周りを黒く塗った白衣姿のサイコシスではお馴染み夢二さんに案内され、列に並ぶ。
普段のサイコシスの客層とは少し違う印象(黒い面積が少ないようなw)
数分待っていると列が動き出したので、建物に入る。
吹き抜けの広々とした清潔感のある作業スペースのような場所。
岡庭さんの大きな絵が何枚か飾られているの見える。
受付を待っていると、上の方からバッサバッサと音がするので、何事か?と見上げてみると、バルコニーのような場所で手すりから身を乗り出し、透明のビニール傘を降っている人物の姿が目に入る。
白い衣装を着た國崎さんだった。
すでに、非日常空間は始まっているようだ。
受付を済ますと、こちらもサイコシス恒例の黒看護婦(水上ゆかさん)にお出迎えされ、会場のある三階へと階段で上る。トイレは一階の方を使用してくださいとのことだったが後で行こう。。
人がどうにかすれ違えるくらい狭い幅の階段を三階まで登ったら、薄暗い踊り場のような空間がひらける。
と早速、フロアを徘徊してる魔女のような風貌をした理科さんが視界に入る。
向かって左側を見ると、ガラス戸越しに先程の國崎さんの姿がちらっと見える。
右奥(手前側)の方には、檻のような場所でうごめく怪しい人影も…(新原さん)
入口手前で、サイコシス高田さんにチラシとアンケート用紙を受け取ってから中に入る。
会場となる視聴覚室に入ると、入ってすぐのところにも岡庭さんの絵が飾られている。
前の方の座席はある程度埋まっていたので、比較的後方の端の席へ座る。
ステージ上に目を向けると、まるでDJの如く長嶌さんが、爆音で場の雰囲気を盛り上げている。
中央通路では、國崎さん(晋さんの方)とサイコシス小坂さんがお客さんの案内をしている模様。
帽子を被った黒衣の男性(飯塚さん)が黒い傘を持って、客席をいったりきたりしている姿も…
そんな状況をしばらく見ていると、理科さんも中に入ってきていた。
壁の正面で立ち止まり、まるで彫像のように、じっと壁を見つめている姿が印象的だった。
開演までは、撮影自由との案内が國崎さん(晋さんの方)からあったので、数枚撮影。
そんな時間が、およそ20分ほど。
※ちなみに、視聴覚室の内部(施設)はこんな感じ
■開演
劇伴の音が大きくなり、いよいよ開演が迫る。
國崎さん(晋さんの方)がマイクスタンドを持って、ステージ中央に移動し開幕の挨拶(YPAMのことにも触れたがよくわからないとの弁w)
サイコシスでこういうフランクな始まり方は珍しい印象。
上演時間は、事前に連絡があった通り、70分とのこと。
■感想(的な)
あっという間の70分だった。
本を読んではいるので、朗読劇ではあるのだろうが、とにかく役者が動く動く!
ステージ上だけでなく、客席中央の通路も(花道のように)ふんだんに使って、会場全体を舞台としていた印象。通路脇に座ればよかったと後悔。。
また後方ではなく、ステージ上で音を出していることもあり劇というよりかは、ライブに近いかもしれない。
出番がない時の演者は、最前列に座っているのだが(ステージの構造上、通常のようにはけられないこともあるかと)
あるシーンでは、手を上げたり、時には足を上げたりして、客席にいる時にも参加している姿は印象的であった。
■印象的だった演出など
DJ長嶌さんのプレイをビデオカメラで撮り
リアルタイムで、スクリーンに写す演出があった。
正直専門的なことはわからないので、具体的に何をしているかはわからないが…(この最中、役者陣はコンテンポラリー的な舞を披露)
この他に、通路中央付近での久弥とツル子の絡みのシーンでも、
カメラで撮っている映像をスクリーンに映す演出が行われた。
この演出もライブ感があって面白いなと思ってみていたが、
以前、艶恨録やあやかしの鼓(リットーベース版)の際に
前の方の席でないと見えずらい(ほぼ見えない)シーンがあったので
そのための1つの解決策でもあったのかも?
(低い姿勢になる場合、今回でいうと、通路脇やそこから近い席では見えるが、壁際の席だとほぼ見えなくなる)
そういえば、11月のHOKUSAIでも、座席後方で行われている芝居を
収録した映像で、前方のスクリーンに映す場面があった。
あと、一つ、妙に浮いているなと感じた演出があり、それは劇の前半(たしか2回くらい)場面転換の際に、
ドリフのコントのようなノリで、両手を振って足踏みをして(笑顔で)
笛に合わせてピッピッと、「ぜんたーい、とまれ!」とでも言いたくなるようなものが見られたが、どうもこのシーンは違和感があったw
■キャスト陣
前回のリットーベースの際は、全員女性キャストでしたが、
今回男性俳優が加わったことで、より物語として深みが出た印象を受けました。誰も彼もいい感じに狂気を孕んでいて良かったです。
國崎さんは、悩める青年役がよく似合いますね。。
この路線は、今後も続けていって欲しいなと思いました。
しかし、これを無料で見せてしまうとは、太っ腹過ぎです。。
長嶌さんが担当教員の映像研究科のアカウントで、今回のサウンドトラック編集版が公開されているので、こちらもぜひ↓↓
https://x.com/tua_sounddesign/status/1737752779299623306?s=20
おわり
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