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超音波の原理(有料級)JB-POT、超音波検査士を受ける方必見

こんにちは
私TEE太郎です。
この記事を読んでいただきありがとうございます。

この記事は超音波の基礎に特化した記事になっており、
話し言葉で内容が進んでいくのでフランクな感じで読める記事となっております。
JB-POTの資格取得試験をはじめ、超音波検査士超音波の物理に興味がある方必見となっておりますのでぜひ活用していただければと思います。

それではをお楽しみください。


1.  超音波の特性

最初に超音波の原理生体の音響特性についてご説明させていただきます。

まず超音波とは何かというと、読んで字のごとく音の一種になるんですね。

一般的には音というのは振動であって、

様は空気の振動ですね。波動現象とも言うんですが、

普段しゃべりかけているこの音も実は空気を振動させて、振動が伝わって、鼓膜に伝わる。

その鼓膜の振動を脳みそが音に変換しているっという形になります。

人が出せる音は大体300~4000Hzといわれてまして

聞こえる音…

可聴域とかいうんですが

周波数は

耳の良い人で約2万Hzくらい

なおかつ低い音ですと20Hzくらいと言われております。


20Hzから20kHzとここまで広い幅の音が聞こえる人はあまりいないんですが
 
小さい子供の方が高いヘルツが聞こえます。
 
なのでモスキート音とか聞いたことあると思うんですけれども
 
あれってだいたい1万8000HZ前後くらいらしいんですね。

なので高い音が比較的聞こえる…子供とか若い人はこのモスキート音が聞こえてくるっということになります。

っでヘルツっていうのは振動数のことなんですが、1秒間に何回あるものが振動するか?

なんですね。

なので2万HZですから、1秒間に2万回そこで振動が起きているってこと。

振動回数の多い音ほど高い音になって

振動回数が少ないほど低い音になります。

じゃーその超音波って実は日常でも使用しております。

多分聞けばわかるとおもいますが…

みなさまご存知の超音波診断装置をはじめ、今流行りの電動歯ブラシだったり
あとは治療とかでも使用したりするのでとても幅広く使うことができる優秀なものとなっております。


でその音って言うのは先ほどもお話しましたけれども

波動現象なので、物質がないと超音波は伝わっていきません

超音波では気体液体固体の何かを伝播するものがあれば伝わります。

一般的には硬いものほど伝わり方が速いですね。

液体より個体の方が速いですよね?

なので真空中は超音波は伝わりません。

例えば宇宙とかですね。

宇宙は真空状態なので音は伝わりません。
あと

光は透明な物体を通過するのに対して、超音波は光を通さない媒体中でも伝搬すると言われておりますが…

…ん?

どういうこと?

説明します!!!

イメージ的には閉め切っている部屋を思い出してください

締め切っている部屋からは光って漏れないと思いますが…

喋っている声って隣からある程度聞こえてきますよね?


それが超音波は光を通さない媒体中でも伝搬する。

っということです。

っでまた超音波の性質として減衰というものがあります。

これはどんどん伝わっていくことにつれて音の強さが弱くなっていく現象のことを言います。

ここに関しては後で詳しくお話させえていただきます。

っでまた超音波は反射っていう性質を持っていて

超音波は何もなければ透過していくんですが、性質の異なる物質と物質の境界面で反射がおこります。

皆様ご存知だと思いますが、エコーの画像っていうのは反射の性質を利用しています。

それをパルス反射法と言います。

2.  超音波検査モード

まずは
パルス反射法の話をする前に

みなさまご存知の検査モードのお話をさせてください。

ちょっとした歴史を踏まえながらお話ししていこうと思いますが…

超音波の検査モードは皆様ご存知の通り

AモードBモードMモードってありますが、

普段ルーチンを使っていてこの

Aモード

って聞かないですよね?
 
…このAモードは振幅AmplitudeのAを示しておりまして、
 
もともと超音波の歴史から言いますと、臨床で画像を使うようになったのは実は最初はAモードだったんですね。
 
っで実際超音波が臨床に応用されて約60年ぐらいといわれておりますが…
 
この当初の超音波っていうのは…言ってみると魚群探知機と同じなんですね。

魚群探知機

一回、音をぽーーーんと一本のビームを出しといて、何か物にあたって返ってくるっと…
 
そして返ってきた反射波を振幅としてグラフに書いておりました。
(私は見たことありません笑)
 
なので普段われわれが見ている輝度の明るい反射の強いものはそれだけ、振幅が高くでてくるということになります。

じゃーこのAモード臨床でどのように使われていたのかといいますと…

一番初めは脳外科の領域で使用されたとのことです。

正常な脳なら左右対称の振幅だが
脳腫瘍などの異常構造物があると左右非対称な振幅が現れるとのことです。

Aモード

っで時代が進み

それを振幅じゃなくて輝度にしたものが、

BrightnessっというBモードとなってきます。

Bモード

ただこれだけですと一本しかかけないので、

当然体の中を今みたいに見ることができませんよね?

一本の線だけじゃ臨床では使えないですよね…

なので

それをどうしたかと言うと、

横軸に心電図と同じように時間的変化を表示させました。

そうすると、心臓なんかで、一本だけビームを当てますと…

その横軸の時間が軌跡として描かれます。

これがMotion。いわゆるMモードっと言うことになります。
 

Mモード

ですから心臓ですと…

実際臨床が始まったのはBモードではなくてMモードが先だったんですね。
(今じゃ小児科領域、もしくはTAPSE等でしか活躍してないですね…)

なので当時はたった一本のビームで心臓の中を判定していました。

ただ時代がどんどん進み

その後にこれからお話ししますが…

電子的に改良されてビームをいろいろ振って変更することによって

今ではセクタ、リニア、コンベックスみたいな形で臨床に応用されていったんですね。

(奥が深いですよね)
 
…で断層モードにはセクタ走査、コンベックス走査、リニア走査

この辺は皆様は普段検査されてると思いますが

そのほかにも

アーク走査

ラジアル走査

っていうのもがあります。
 
 簡単にみていこうと思いますが…
 
まずはアーク走査ですが…


アーク走査

このアーク操作は昔、甲状腺や乳腺とかで使われておりまして…

これはプローブを動かす操作は機械がすべてやってくれて、

扇状にプローブを動かして自動でスキャンする操作のことを

そのことをアーク操作といいます。

今であまり見ないと思います。


っでラジアル操作というのはIVASといって血管内エコーというもがあるんですけれども

ラジアル走査


それに使われている操作方法で

プローブを360°回転させて血管の中を見る

っという操作方法のことを言います。

なので普段なにげなく使っているプローブには実はいろいろあるんですね。
 
しかも今はプローブを当てれば何不住なく画像が出てくると思いますが、

なんでなんだろーっと疑問を持った方いらっしゃると思います。
 
次はなんでプローブを当てるだけで普段見ている画像が出てくるのか?

というお話をさせていただきます。

3.  パルス反射法

っでは先ほどパルス反射法のお話をしましたが…

普段見ている画像はこのパルス反射法というものを使って

画像化しているんですね。

ここからは詳しい原理の話をさせていただきますけれども…

このパルス反射法はどういう原理かと言いますと…
 
計算式は

距離と時間と速度

の関係で求めることができるんですね。

おそらく小学生の時にやっていると思いますが…、

き・は・じとか

やりましたよね?

様はこれというのは

この二つがわかれば残りの一つがわかりますよってことです。

下の図を見ながら説明させていただきますね。。。

パルス反射法の原理

音を出しているサイレンと建物があります。
 
この図の意味は

音を出して建物にあたって、帰ってくる音を自分の耳で聞く

と言う意味合いです。

そうすると距離と速さと時間の関係で測定することはできます 

あとから反射のところで詳しくご説明させていただきますが、

注意していただく点としましては

超音波というのは行って帰って、

初めて画像化されるので

距離は二倍してあげないとけないっていうのが

ポイントになってきます。

これが超音波の原理ですね。


次に超音波の性質ですけれども…

超音波の波には縦波横波という二種類の波が存在します。

超音波装置では基本的に縦波が使われています。

そのほかの特性として直進性反射屈折散乱減衰ってありますが…

それも後ほどしっかりと説明させていただきます。

じゃーそのパルス反射法

先ほどサイレンと建物のところで、少し説明させてただ来ましたが

超音波というのは生体内の情報を反射信号から得ています。

なので

断層像を構築するには反射体からの距離っていうのが必要になってきます。

そこで超音波を生体内に送信して、反射波がかえって来るまでの時間を測定することで、

パルス反射法

つまり速さ×時間によって、求めることができるんですね。

 ただ…ここで注意しないといけないのは先ほど説明したように、距離というのは往復、

行って帰ってくるので つまり2×距離っという風にして計算していただかないといけないです。

じゃーよく固有音速が

1540 m/sもしくは1530m/s

 って見るとこありませんか?

なんで二種類あるんだろー??

って思いませんでしたか?

それは…


日本とアメリカでそれぞれ音速が違うんですね…
 
アメリカの規格で1540m/s

日本の規格で1530m/sという風に決まっています。

某エコーメーカーのP社、G社は外資系なのでもしかしたら1540m/s
(実際のメーカーに聞いてみないとわからない)

C社などは日本メーカーなので1530m/s

っていう風になっております。

なので問題を解く際っていうのは

おそらく固有音速っていうのが決まってますので

その記載通り音速を使って計算していただければと思います。

例としまして、ちょっと問題を解いてみようかなっと思います。

 
問1
超音波が1cm進むのにかかる時間を一緒に考えていきましょう。
 
時間なので距離÷速さで求めることができる。

1cmなので距離が1cm割る速さが1540m/s

っで求めることができるんですけれども…
 
ここで注意していただきたいのは単位です。

1cmと1540m/sっと単位が違うので、

単位をそろえてあげないといけないです。
 
ここの問題では単位はミリメートルなので
 
1cmっていうのは10㎜に変えていただいて

1540m/sっていうのも

計算しやすいように、ちょっと小数点を変えて1.54×10-6m/sにしてます。

これを計算してあげると6.49×10-6

っでこの‐6っていうのはμsになってくるので、

答えとしえては6.5μs

っでこの‐6がμっていう風になってきます。

計算的には難しくない計算式になっておりますので

是非苦手意識を持たず解いて見ていただければと思います。

4.  周期、周波数、PRT、PRF

ここはちょっと聞きなれない単語やら横文字が出てくるので

何が周期で何が周波数なのか

あとはPRFPRTの違いとかをしっかり整理していただければと思います。
 
言っていることは簡単なので整理だけしっかりとしていただければと思います。
 
まず周期周波数の関係になってくるんですけれども、
 
このように波形があったときに


周期というのは横軸が時間の時,

一つの波の時間のことを周期といいます。

時間なので単位はsecです。
 
一方周波数というのは先ほども言いましたが1秒間に何回振動をしているかなので、
 
様は1秒間に何回この山があるか、
 
この絵でいうとこの中に山が3個あるので

山が3つ

なので…これは3になります。

単位はHZですね。
 
こちらの関係式としましては、

このような式で求められて
 
T = 1/f⇔ f=1/T
 
周期と周波数は逆数の関係にあります。
 
これはしっかりと覚えておいていただければと思います。
 
次に固有音速周波数波長の関係ですね。
 
波長というのはそもそも何なのかっといいますと…
 
先ほどの図を見ていただきたいんですが、


先ほど周期の説明の時に横軸は時間とご説明したんですけれども
 
この横軸を距離にしたときに、
 
1個のパルスの距離っていうのを波長と言います。
 
っでこの波長固有音速周波数の関係っていうのは

f=C/λもしくはλ=C/fもしくはC=f×λ

になります。。
 
じゃーなんでλ=C/fになるのかというと

先ほどλ(波長)っていうのは横軸が距離のときに波から波みまでの長さを
距離っていうお話をしました。
 
っで距離は、さきほどお話したは・じ・きっで求められますよね?

は・じ・き

そうすると距離は速さ×時間ですよね?
 
この周期(時間)っていうのは上の式で出てきましたけれども
 
T=1/Fで求められますよね?
 
っでこのT=1/Fを代入して

C×1/F=λ

よって

λ=C/F

になるっていうのを覚えておくと

そこから周波数を求める際とか音速を求める式にも展開できるので

その関係を覚えておいてください。

それでは次は
 
PRTPRFなんですけれでも…

これも用語の意味をしっかりと理解していれば

迷うことはございませんので

一緒に学んでいきましょう

まず当たり前ですが…

われわれが使っている超音波は実際、超音波パルスっと言うのを使っています。
 
っで音を一回出したら、当然反射法ですから、帰ってこないと受信信号にならない。

なので音を出しっぱなしじゃだめで

音を出したら帰ってくるまで黙って待ちます。
 
打って、帰ってくるまで

黙って待つ。
 
それの繰り返しなんですね。
 
なので超音波はぽんぽんぽんぽん打っているのではなて、
 
一本打ったら帰ってくるまで待って、

帰ってきたらまた一本打ってっていう風に超音波を打ってます。



 
ちなみに

ここの水色のところを

パルス繰り返し周期PRTといいます。


このPRTっていうのは…パルスレペテーションタイムのことで…
 
レペテーションっていうのは繰り返すってことです。
 
一方

パルス繰り返し周波数(PRF)というのは

ここにも書いてあるんですが

1秒間にパルスを送信する回数

ようは…

この波の感覚

波の感覚

この一個の波を出してから
次までの出す感覚が1秒間にどれくらいあるのか?

っていうのを

1秒で割るっていう形になります。

そうするとPRFを求めることができるんですね。

つまり逆数の関係にあります。

っでいきなりこの式が 出てくるんですけれども

なんでかといいますと…

このPRTっていうのは時間になってくるので

時間っていうのは

先ほども出てきましたが距離➗速さで求めることができて

超音波は行って帰って

初めて画像を作るので往復分の2が出てきます。

なので式はC分の2dで表すことできる。


あとこの下の絵で出てくるのはパルス幅の

説明をしますね

このパルス幅は何かというと…

音を打っているときの距離になってきます。

例えば波長λが1cmの時

このパルスの数っていうのは3個になってくるので

山が3つ

パルス幅っていうのは波長1cm×3なので3cmっていう風になってきます。

パルスを打っている幅のことを言います。

シンプルな考え方です。

なので言っていることはそんなに難しくないのでしっかりと整理していただければと思います。

私もそうだったんですけれども

ここが整理できないと難しく感じてしまって

そのあとの勉強が嫌になるので

しっかりと整理していただきたいです。

じゃー


先ほど空気の音が振動だっていいましたが、

私がしゃべっている音が空気のある部分に振動すると

空気の分子が次の分子に触れて

またそれがぶつかって、

っていうふうに

様は

ドミノ倒しのように伝わっていくっていう形になります。

この場合は

この図のように押すだけではなくて、逆に元に戻ろうとする力が働くので、

粗密波


こんな感じで密なところと、疎のところが出てくるんですね。

なのでこういう波を粗密波とか言ったりします。

これが一回の振動になります。

ただこの粒たちを教科書でいちいち書くのは大変なので実際の教科書では

こんな風にサインカーブであらわしております。

サインカーブ

上に凸になるときは粒子の動きがぎゅーうっとになる。

っで反対にになったところは下に書きます

こういう波の伝わり方を名前的には縦波っといわれております。


じゃー何が縦なのか?


いいますと…

媒体が振動する方向と波の伝わる方向が一緒

これが…

縦波です。

一方最近では

ずり波…

お腹のエコーをやっていると、よくきくかも知れないんですが、横波


横波は媒質の揺れる方向と進行方向が

直角にある波のことを横波となります。

っで横波は体の中ではすぐに減衰してしまうので、

基本的には超音波で画像を見るとき

横波は使われません。

ただ最近だと肝臓の固さとかを見る

shear waveとか聞いたことありますよね?

このshear waveは横波を使って評価をしております。


ってそういうところも頭の片隅に入れておいていただければと思います。


じゃー次は連続波ドップラーですね。

これは心臓なんかで聞いたことありますよね?

あれは音をずーーと同じ時間

ある一定の時間出し続ける。

連続波

そうすると波の感覚が常にずーーっと一緒

例えば2.5MHZでしたらずっと2.5MHZのまま
ずーと音が持続する。

これを連続波といいます。

下の図が周波数の解析をしたものになりますが…

・横軸
周波数

・縦軸
強度(振幅)になってくると

線スペクトラル表示

このように同じ周波数を打っているので周波数解析をすると、

一個の周波数しか使ってないのでこのような形になるのが特徴になります。

これを線スペクトラルっとか言ったりしますが

上記の表示になります。


また連続波ドップラーの特徴としては

ずーっと音を出し続けているので、いつ帰ってきた波かわからない

っていうところで距離情報を持たない

という特徴になってきます。

これに対してパルス波っというのは

音を出して、聞いて、音を出して、聞いてっ

というふうに繰り返すことによって

いつ帰ってきた信号かっていうのがわかるので、

あとでドップラーのところで詳しくお話しますが

距離分解能、距離情報があるとなります。

っでこのパルス波の周波数の成分っていうのは

連続波みたいに1つだけではなくて、

多くの周波数を含んでいます。

この下の図を見ていただきたいんですけれども

パルス波

先ほどの連続波を思い出していただきたいのでが…

連続波は一定でしたが…パルス波はこのように

真ん中の線

中心周波数を示しているんですが、

これに対して 大きく広がっている。

ようは多くの周波数を含んでいるものがこちらのパルス波になります。


つまりこんな感じで幅があるんですね。

この幅を帯域幅とか言ったりするんですが

この帯域幅はとても大事の用語になってきますので

是非覚えておりてください


次はパルス幅が長い、短いで

周波数成分がどれだけ違うのか?

っていうところのお話をさせて頂きます。

5.  帯域幅

じゃーその帯域幅って超音波の物理系の教科書パラパラパラーって開くと

必ずこういう図が出てくると思うんですね…

先ほどちらっとやりました。

帯域幅

詳しいお話をすると…

教科書的には中心周波数を中心にして広がる周波数分布の広がりっと書いてあるんですけれども

…はて???

っですよね?

これは

長いパルス幅と

短いパルス幅でそれぞれの帯域幅の特徴がありまして、

長いパルス幅っていうのは

音でいうとよくお寺とかで使うリン。

りん

チ――ンっていうものありますよね?

あれってずっと響きますよね?

あの音をイメージしてください。

その音だと帯域幅が狭くなります。

狭帯域


つまり距離分解能っていうのが低くなってきます。

理由はのちほど説明させていただきますが、

これはドップラー検査に適しているんですね。


逆に短いパルス幅の場合の音っていうのは

太鼓のようにドンドンっていう短い音になる。

パルス幅が短い

この場合は相対的に中心周波数成分が低くなって、

帯域幅っというものが広がっていきますので

広帯域になるんですね。

広帯域

こちらの方を使うと距離分解能が高くて実際の検査ですと、断層モードに適してくるんですね。

そういう理由は後程お話させていただきます。

これらの特徴の違いは

とても大事ですので

是非こちらのどれかか一つの特徴を覚えておいていただければと思います。

両方覚えるのが一番いいですが…

片方だけ覚えて…あとはその逆って覚えるのが手っ取り早いですね。

さってある程度帯域幅に関してはわかってきたと思います。

次は

この中心周波数成分がどのくらい多く含まれているかを表したもの…

Qファクターについてお話しします。

6.  Qファクター

Q値ともいいますが…

このQ値とは

帯域幅のうち、中心周波数成分がどのくらい多く含まれるか

を表したものです。

中心周波数成分の割合が高いほど、クオリティーが高いということになります。

式は

帯域幅÷中心周波数

で求めることができます。

帯域幅

上の図を見ていただきますと…

長いパルス幅の場合はこのような黒のグラフになるので

中心周波数成分が多くなります。

なので

長いパルス幅はQ値が高いっていう風になります。

逆に短いパルス幅の場合は中心周波数成分が少し少なくなって、

横幅…

いろんな周波数成分を含む帯域幅の広いグラフになるのでQ値は低いっていうことになります。


…これ単位は?


いう問題がだされてました、

そういう場合はこれは比で表しているので

無次元数(なし)

もしくは

で表すことができます。

っで一方比帯域っというものがあるんですが

この比帯域っていうものは

Q値の逆数になります。

どのくらいの帯域幅、帯域が広いのかっていうのを示す指標になっております。

長いパルス波の場合は比帯域は低くなります。

一方で短いパルス幅は帯域幅が広くなるので

比帯域は高いっていうふうになっております。

ですのでここでは

例えば

帯域幅が広い時

・Qファクターは低くて
・パルス幅が短い
・検査モードでは断層モードに適している


っていう風なのをしっかり頭に入れていただければと思います。

ここに関してもどれか片方覚えておいてください。

それでは次はDuty比と角周波数

ここに関しては以前

超音波検査士の試験でも出たところになっているので

用語やどういうものかのかを理解してください。

7.  Duty比と角周波数 

続きましてDuty比と角周波数についてです。

これは電気回路がオンになっているときと、

OFFになっている時の時間の比率を示したものになります。

Duty比

トータルの時間のうちどのくらい回路がONになっているか…

っていうものを示すものになっております。

っでパルスの波を打つときに電気回路がONっていう形になってきます

なのでずっとフリーズだとか電源を切っているときはなにもしてないので、、、

Duty比は0

になりますよね?

そういうような考え方です。

っで下の角周波数ですが。

これも言葉を覚えておいていただければと思うんですが、

角周波数

Sine波を数式であらわしたものになって

Aが振幅

ωが角周波数

Φ(ファイ)が位相差

っていう風なのを覚えておいていただければと思います。

上記でお反ししたように

ここのスライドは過去の問題に出題されておりますので

簡単に用語だとか覚えておいていただければと思います。

つづきましては超音波の信号とノイズの話です。

ノイズは臨床で必ずでてくる厄介なものです。

ノイズをなくすことは難しいですが…

ノイズの原理などがわかれば

どうすれば綺麗な画像が提供できるか?

など

実際の現場でも役に立つことがありますので

是非一度聞いて読んでみてください。


それではいきましょう…


8.  ノイズ 


超音波の信号とノイズの割合をS/N比といいまして

日頃検査のときにS/Nが良い画像、悪い画像って

聞いたことあると思うんですけれども

まさにそれです。

Sがシグナル

Nがノイズ

の比のことを言います。

S/N比っというのは計算でいうと

S/N比計算式

20log10SignalとNoiseとあるんですけれども

まーこんなのは覚えなくても特に結構です。


特にこれを使って計算させる問題はまず出ないと思います。

出たらすいません・・・

大事なことは

このS/N比というのはどういうものか?

っというところになってきますので

そこを中心にお話いたします。

それではいきます。


受信した信号の中では

有効成分になるシグナルと、雑音の成分になるノイズが含まれてます。

なのでS/Nが高いっていうのはノイズの少ない高画質な画像

のことを言います。

一方S/Nが低いっていうのはノイズの多いpoorな画像

のことを言うんですね

っでこの図をみていただきたいのですが、

S/N比


このAとBを見比べていただくと

赤のノイズと黒のシグナルを見比べた時に

どっちの方が綺麗な画像を提供できますか???

よくみますと…

このシグナルの信号に比べて赤のノイズの割合っていうのが

Bの方が高くなるので、Bの方がS/Nの低いPoorな画像っていうことになります。

イメージはつきましたかね????

っで、

ここで注意していただきたいのは

画像が見えにくいからと言ってゲインを上げてもS/N比が変わらないって

いうのは覚えておいてください。

ようは…

ゲインを上げるとノイズもシグナルも両方とも増幅されてしまうので

このシグナルとノイズの比率っていうのはかわらないんですね。

下駄をはかせたのと一緒です。

っでまた深いところから、帰ってきた信号っていうのは

シグナルは減衰するんですけれども、

ノイズの成分は減衰しないので

深いところから帰ってくる信号は

S/N比が悪くなるっていうのも知っておいてください。

例えば問題とかで…

S/Nをよくするためにゲインを上げた


っていうのは答えは✖になりますよね?

是非そういうところも覚えておいていただければと思います。

9.  増幅 (dB)

では本日最後のセッションであります


増幅について詳しく説明させていただきます。

増幅の単位はdBになるんですけれども

このベルは電話は開発したグラハムベルさんの名前を取った単位なんですね

アレキサンダー・グラハム・ベル


よく10デシリットルとか言いますよね?

私はあまり単位変換とか得意じゃないんですが…

1リットルは10デシリットルとかいいますよね?

そのデシです。

じゃーなんでdBを使うのかというと…

エコーの入力信号と出力信号の差っていうのは

かなり大きなものになって、

100倍とか10万倍とかになってとても大きな数字になります。

なのでそれをdBに変換することによって小さな数値として表示することができるのでdBが使用されます。

じゃーここで何が大事なのかといいますと

下の図を使って計算する問題があるんですね。

ここの表めっちゃ大事です。


自然数、これが何倍の時にデシベルに変換すると何デシベルか?

もしくはその逆を覚えておいていただければと思います。

どういうことかっといいますと

例えば6dBの時は2ですよっとか                                                                                               

20dBは10ですよっとか

っていうのを覚えておいてください。

例えば12dBのとき

これは入力した信号が帰ってきた信号を出力にすると
増幅されて12dBでした。

っていうことです。

そうすると元の信号が自然数になおすと

何倍になるかっていう計算をすると

12dBならこのまま表を見て

12dBなので4倍っていうふうにすぐに出てきますが、

細かく分解すると6dB+6dBですよね?

っで

デシベルの足し算は自然数の掛け算

様はデシベルの時は足し算

自然数の時は掛け算

でっていう意味合いです。

なので

足し算ですからそれをこれで見比べると2ですよね?

2×2で4倍ですよね?そういった計算ができます。

あとはこのように38dBとかの場合。

これだったら38dBを分解すると20+6+6+6になりますね?

これはデシベルなので

足し算となります。

この数値を先ほどの表当てはめると

20dBなら10

6dBなら

っとなります。

そうすると…

10×2×2×2=80

答えは80倍となる。

こういう風に桁数が大きくなるものを対数として使うと

2桁の数字で表現できるのがdBのメリットになります。

ちなみにこれ全部この表覚えなくていいです。

特にざっと覚えておいていただきたいのは赤字のところですね。

1が0dB

信号が2倍になったときっていうのは何かというと6dB。

半分の時には-6dBになる。

逆に10倍になったときは20dBっていう風になってきます。

それくらい覚えておいていただければ計算問題では困らないかなと思います。


いかがでしたでしょうか?

次回は音響特性なのでお話をさせて頂こうと思います。

ちょっとは耳にしたことある【ホイヘンスの原理】とかですね。

次回もお楽しみに…



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