お金のこと。素直に喜んでいい

私の所属する組織は5月が年度初めだ。

5月~7月は前年度の総決算が出て、本年度の予算や目標値が出てくる。前年度の実績を振り返り、人の評価をしたり、賞与やその他のベネフィットを決めたり、昇進や昇格の協議が本格的に始まる時期でもある。

2週間ほど前、ロングタームインセンティブの対象になると通達があった。ロングタームインセンティブとは、長期的に就業してもらうための奨励金の様なものだ。代表的には自社株の付与、その他にはキャッシュの支払いや何かしらの特別な福利厚生などがある。自社株の付与が圧倒的に多いが、私の場合はキャッシュ(お金)だった。5年に渡り一定の金額が毎月分割で支払われる。あと5年は辞めないでね、ということだ。ロングタームインセンティブは一度きりではなく、毎年付与される場合もある。その場合は現在のロングタームインセンティブに追加で、新たに株やキャッシュが付与される。

話に聞いたことはあるし、制度としては知っていたが、まさか自分が対象になるとは思わなかった。とても驚いたと同時に嬉しく、誇らしく、そしていいのかなという気持ちも沸いた。ロングタームインセンティブを貰えるだけの貢献をしているのだろうか。すごく頭が良いわけでもない。私が持っているのは諦めない姿勢だけだ。元来の怠け者気質が出る時もある。不安な気持ちが一瞬わっと盛り上がった。と同時に客観的な自分もいた。いやいや、待て待て。できることに真摯に取り組む。それが私にできることだ。というより、それしかできない。その結果が会社にどの様な意味や価値を与えたか。それは会社が決めることだ。私が決めることではない。だから感謝してロングタームインセンティブを受け取っていい。素直に喜んでいい。

ロングタームインセンティブを渡すという決断をしてくれた上司やその上の人達に、ありがとうとメッセージを送った。できるのは真摯に取り組むこと。また頑張ろうと思った。