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採用ウェブサイト向けのインタビューで、プロ意識について考えさせられたこと

しばらく読者に徹していて、投稿は久しぶりです。
というのも、ある会社の採用ウェブサイトの作成を受託していて、文章は私が一人で担当していたので、他の文章を書く気になかなかなれませんでした。
と言っても、まだ終わったわけではなく、今スタッフが必死にコーディングしてくれているんですが。

私は面接が得意(と思っている)なので、こういう場面でのインタビューも得意なほうです。
社員インタビューは、できるだけ短時間で必要なことを聞きだす、という方針でやっているので、写真を撮りながら(カメラは別の人です)立ち話で20分あれば大抵できます。(これはその会社や業務について。あらかじめ下調べをして、仕事内容など充分理解しての上で、という条件ですが)

今回のご依頼は、金属加工会社の採用ウェブサイトですが、インタビューしたのは社長、2人いる工場長のうちの1人、入社10年くらいの中堅社員3人、の合計5人です。

さすがに社長と工場長は20分の立ち話では無理です。特に社長には、トータルしたら(採用サイト向けだけではないのですが)3時間はお話を聞いています。

今回印象的だったのは、社員のうちの2人です。製造ラインの管理者、という立場の方です。
事前にどんな内容の話を聞くとかは一切知らせていないのに、同じ問いに対して、ほとんど同じ内容のことを答えたのです。

それは、「仕事で辛いことはなんですか?」という質問でした。
私の予想では、まあ、作業で汚れることもあるとか、冬は換気が必須なので、暖房をガンガンつけても寒いとか、そんな答えかなと思っていたのですが、全く違いました。

亜鉛めっき・電気めっきという手法は、日本でも幕末から歴史があり、安定した技術です。もちろん、機械設備や品質管理、環境負荷などの面では、日々進歩しているのですが、金属に非常に薄い亜鉛の膜をつけて、錆びや傷を防ぐということは変わりありません。

その毎日の作業の中で、納得のいかない品質の製品がでることが辛い、と言いました。機械のメンテナンスとか、薬剤の配合とか、ちょっとさぼると、または気を抜くと、ちゃんと手をかけないと、てきめんに仕上がりが変わってしまう、とも。

それはおそらく彼らにしかわからない、微妙なものでしょう。
でも、彼らは、そんな製品を出してしまうことを「辛い」と言った。
多分それは、納品先の企業の担当者も気づかないレベルでしょう。

でも、自分はわかっている。
すごいな、と思いました。これがプロ意識かと。
しかも、別の場所で聞いた2人が、ほぼ同じ答えでした。


私も妥協せず、プロ意識をもってどんな仕事にも取り組んでいるか、自問したインタビューでした。

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