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『傲慢と善良』読了!

辻村深月作品

私は図書館でよく本を借りる。
最近辻村深月の文庫本ばっか読んでて、
これまで『太陽の坐る場所』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』ときて、
今回3作目は『傲慢と善良』。
去年2022年に発行された最近の作品。表紙が可愛い女の子だったから手に取った(安直)

良かった…

すごく良かった。ちゃんとハッピーエンドなのが嬉しかった。
自分の語彙力の貧困さに頭を抱えたいくらい良かった。
今まで読書感想文とか大の苦手で、本文の抜き出しで過半数を占めるような私でも思わずこの本の感想を書きたいと思った。うまく書けてないけど。

未婚女性のタイムリミット

いわゆる結婚適齢期を過ぎた、地方住みの未婚女性に対する厳しい世間の目(親を含む)って何なんだろうね。
私も10年後そうなってるかもしれないと思ったら怖くなった。
本文の中で「結婚相談所は最後の手段ではなく最初の手段」っていうフレーズがあって、読むと納得できたけどやっぱりそこに行くハードルはものすごく高いよなあ。若い女性の方がニーズが高いし、女性としても子育てを考えると早めに相手を見つけて妊娠・出産を経験したほうがいいんだろうけど。就職してから日常での自然な出会いを期待して、結局出会わずに30代後半になっちゃった、とか全然有り得るよね。自分めちゃくちゃそうなってそう。こわ。

結婚できる人とできない人の違い

そして結婚できる人とできない人の違いとして本作で挙げられていたのが、
「自分が欲しいものがちゃんとわかっているか」「ビジョンがあるか」
これ、今のうちに胸に刻んでおこう。
私自身ビジョンとしては「20代のうちに結婚・出産を迎えること」。
自分が若くて体力のあるうちに子どもと一緒に元気に遊べたらいいな、と
漠然とだけど考えている。

「ピンとくる」という感覚

「ピンとくる」という言葉も本作のキーワードとして挙げられている。
主人公の架は婚活を続けていく中で、女性と会ってみても「ピンとこない」という理由で結婚まで至らない。
この「ピンとくる」という感覚について、結婚相談所のオーナーが言った「ピンとこない、の正体は、その人が、自分につけている値段です」という考え方にハッとさせられた。
「いい結婚相手が見つからない」という悩みを持つ人達は、自己評価(自分の値段)が高すぎて、それに釣り合う相手がいないと感じて「ピンとこない」って言っているのかな。
もっと相手を多面的に見て、相手のいいところを評価したいね。それとある程度の妥協は大事ってことで。

子離れできない親

架の婚約相手である真実の親が、無自覚に子どもを支配している様子が描かれていてゾッとした。
幸い私の親は放任主義なところがあって、今は自由に生きさせてもらっているけれど、たまに価値観を押し付けてくる感じはある。まあその時はさらっと流してるけど。
ただ大学は県外に出た方が良かったかなって思ってる。東京の大学とか行って色々な価値観を知って視野を広げてみたかった。そしたら就職先ももっと幅広く考えていたかもしれない。私は今、この作品でいう真実側の存在。
(実際今ものすごく一人暮らししたい。実家は家事しなくてもいいから楽っちゃ楽だけど、たまに干渉されるのがものすごく嫌)(気がついたら実家の愚痴を書いていた。こわ。)

思わず文庫本購入した

今までいろんな小説を読んできたけど、『傲慢と善良』は個人的にすごく刺さったし将来結婚を考える自分のために手元に置いておきたいなと思い、ブックオフで購入!(ブックオフで)
久しぶりにブックオフ行ったら、『護られなかった者たちへ』(中山七里作品)を見つけ、これも購入。この作品も昔読んで衝撃を受けたから、また読み返そう。
読み終わったらまたnoteで感想書こうと思います。以上。

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