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信じてもらえない話18

✡お墓参りの帰り✡
 ある日、ふとじいちゃんのお墓参りをしようと思い実家に向かった。
 当時、仙台のアパートに住んでいたので片道大体1時間半ほどかけて実家近くのお墓に行き、お墓参りをした。
 じいちゃんは生前不思議な人でよく神様にあった話をしてくれたり、死んだあと3日くらいは居間の炬燵にあたっていた。

お墓参りの帰り、国道6号線を仙台方面に向かってバイクで走っていると前に遅いワゴン車がいた。
 遅いなーと思ってすり抜けしたとき、左ウィンカーがチカチカ光ってルノが見えた。
 夕日でウィンカーが見えなかった。ワゴン車は左にあるガソスタに入ろうとしていたとこだった。

「あ、やべ」死ぬとき思うことは多分こんな感じなんだと思う。
 走馬灯とかじゃなく、ただただヤバいとしか思わなかった。

 その瞬間、時間が止まった感覚がしてドガシャーンと音がした。
 死を覚悟したが、自分とバイクは無傷、車だけが壊れてた!
 意味がわからずぼーっとしてたら、ガソスタの人達が来て、何で今ので無傷でいきてんの?とか言われた。傍からみて確実に死んだと思ってたらしい。

 車の運転手のおじさんもすごい心配してくれたけど、明らかに自分が悪かったから謝って弁償させてくださいって言ったら、断られた。
おじさんには本当に申し訳なかった。

 ただあの時が止まった瞬間は今でも忘れない。
たぶん、じいちゃんが護ってくれたと思う。

✡信じてもらえない話✡

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