一軍女子は元不良に恋をした。#2
目の前に広がる白い世界
そこにいる1人の女の子
その子は背を向けて言った
”私の分まで、幸せになってね……○○”
何も分からない、何も感じない。
大切なことなはずなのに何も思い出せない
そんな自分が嫌いで、オレは………
○○)ん…………また、あの夢か。
身体に倦怠感が襲う
??)お〜い○○?朝だから早く起きなよ〜
○○)は〜い
オレは眠さに抗いながらも1階に向かった
リビング
??)おはよ、朝ごはん出来てるからパパっと食べちゃって
○○)分かった……それにしても今日は珍しくいるんだね佑美さん
この人はオレの父親のお姉さんの若月佑美さん、オレが引っ越すのに住んでいいと居候させてもらっている。居酒屋の店長をしていて泊まりが多いため、滅多に家には帰っていない
佑美)珍しいもなにも、君の食生活が偏ってるから作り置きしてんでしょ?
○○)それはそれは、いつもありがとうです佑美さん。
佑美)ホント、こんなんが元最強の魔王だなんてわかんないわ
○○)それは言わないの
佑美)それで、学校はどう?楽しくいけそう?
○○)まぁ………佑美さんが言う普通ってやつが良いやつってのは実感してるつもり
佑美)それはいいね。それでどう?出来た?
○○)何が?
佑美)彼女よ、彼女!!
○○)あ〜別に要らねぇかな……そんな気分でもねぇし
佑美)な〜んだつまらん(記憶は無くても”あの子のこと忘れたくないっか”)ほら、早く食べ終わりな
○○)はいはい笑
教室
美月)あっ、おはよ桐生君
○○)おはよう山下さん
美波)おはよ〜
龍英)よっ👋😊
祐希)おはよ
○○)3人ともおはよ
美月)桐生君はどう?ここは慣れた?
○○)えぇまぁ……完璧とは言えないですけど笑
美波)そういえば知ってる?”魔王”の噂
史緒里)えっ、魔王!?✨️
美月)出たよ、史緒里の魔王オタク笑
○○)ま、魔王オタク?(なんだそりゃ笑)
祐希)史緒里はね、昔にその魔王って人に助けてもらったんだって〜Ψ( 'ч' ♡)ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"
龍英)早弁過ぎるぞ祐希…
祐希)大丈夫、第2の弁当、第3第4第5まである!!
美波)威張ることじゃないよ祐希……
○○)助けてもらったんですか?(こんないい女、助けた記憶ねぇぞオレ)
史緒里)そうなの!!私がね、アルバイトの帰りにカツアゲされてる男の子を助けたら私に矛先向いちゃって笑
○○)それでなんですか〜(そう言えば、なんかそういう奴助けたことあったな……)
美波)そう、その魔王が最近”可愛い女子見つけたら持ち帰ろうとするんだって”
史緒里)えっ、そんなの嘘だよ‼️
そう言って久保さんは勢いで立ち上がった
美月)落ち着きなよ史緒里
史緒里)あっ、ごめん………
○○)ナンパってやつですか………(オレの名前使ってるバカな野郎がいるんか、見つけたら潰すか)
美月)お、おーい桐生君?なんか眉間にしわを寄せてるけど?
○○)えっ?あ〜その……顔の運動?(あっぶね、つい本性出すところだったな)
史緒里side
史緒里)早く帰らなくちゃ!!
どうも久保史緒里です。今日はアルバイトがロングなのを忘れちゃって大急ぎで自宅に帰るところです
??)いいからさっさとこっち来いよ〜
???)え、えっと……
史緒里)(ナンパ?助けなくちゃ!!)
私は昔から誰が困ってたら自然と助けちゃうタイプでそれで毎回私もピンチになっちゃいます
でも、昔そのピンチを助けてくれた魔王様のおかげで最近ピンチになってないんですよ?
??)いいからさっさと……
史緒里)何してるんですか!!
??)あ?
???)あっ、史緒里〜‼️
史緒里)えっ、理々杏!?
この子は私の友達の伊藤理々杏、ボクっ娘らしくてとっても可愛いんだけど、良く男の人に絡まれるんだよね
理々杏)助けてぇ〜💦
史緒里)何してるんですか!?
男性1)うっせぇな……あんまオレ様を怒らせんなよ?
史緒里)どなたか知りませんけど警察呼びますよ!?
男性2)助っ人いる〜?
史緒里)うそ……(囲まれちゃった‼️)
男性1)ナイス〜形勢逆転っぽいけど?
男性2)知んないよ〜?そいつ”魔王”って呼ばれてる最強の不良だぜ〜?
史緒里)うそ……(魔王様がこの人!?)
史緒里)魔王様がこんな非道なこのなんかしない‼️
男性1)あ?文句あんの……
??)アンタらがオレの名前無許可で使ってる恥知らずか?
男性1)あぁん?誰だオレ様の……こと……って
私の後ろから聴こえる赤髪の高校生
男性2)うおっ、誰だお前
私は知っていた、その人を
史緒里)魔王様‼️
男性1)ホンモノ!?
○○side
○○)はぁ………ったく、理々杏のやつどこ行きやがったマジで
俺は今、佑美さんの所でバイトしている後輩の伊藤理々杏を探していた
○○)たかが買い物如きでなんで音信不通になるんだよ
???)魔王様がこんな非道なこのなんかしない‼️
○○)魔王様?あそこからか………
俺はゆっくりと声のする裏路地に向かった
○○)(そう言えば偽物がおるって言ってたな)
○○)アンタらがオレの名前無許可で使ってる恥知らずか?
???)魔王様‼️
○○)(奥に理々杏……ってえっ、久保さん!?)
理々杏)(あっ、○○だ‼️そう言えば魔王のことかくしてるんだったけ?)
男性1)な、なんで魔王が………
○○)そこの奥にいる奴、オレの知り合いでな
史緒里)えっ、理々杏知り合いなの!?
理々杏)うん、そうだよ?ごめんね〜?
○○)別にいい、つーかお前らオレがいつ使っていいって言った?
男性2)す、すいませんでしたア゙ア゙ア゙ア゙ア゙‼️
男たちはそのまま去って行った
史緒里)あ、あの‼️
久保さんはいきなり顔を近付けてきた
○○)ん?(か、顔近い……)
史緒里)えっとその……2度も助けて下さりありがとうございました‼️
○○)あ、あぁ別にいいよ。助けるのが当たり前だし(久保さん、俺だってこと分かってないっぽいな)
史緒里)あの、お名前を聴いてもいいですか!!
○○)あ〜えっと……(名前か……)
理々杏)彼は、鬼龍院龍正って言うんだよ史緒里
史緒里)龍正さんね!!
○○)(偽名か、まぁそっちが助かるか)えっと君は
史緒里)久保史緒里です‼️
○○)久保さんね
史緒里)呼んでくれた✨✨
理々杏)せっかくだから史緒里ちゃんって呼んであげなよ笑
史緒里)ふぇ!?
○○)ばっ………おま(アイツ、マジで覚えとけよ……)
史緒里)お、恐れ多いですよ‼️
理々杏)大丈夫だよ史緒里、彼は史緒里と同い年だからね
○○)んん………まぁ、その……理々杏とは仲良くしてやってくれ”史緒里ちゃん”
史緒里)は、はひぃ……💦
久保さんは顔を真っ赤に染めその場から走って去った
理々杏)ありゃりゃ、あれはしばらく悶えてるな
オレはその時理々杏にゲンコツをした
理々杏)いったぁ〜い‼️女の子に暴力は………
○○)あ?( ¨̮ )(圧)
理々杏)イエナニモナイデス
○○)お前、帰ったら片付け全部させるからな
理々杏)ちょっと、それだけはごめんってば〜‼️
続く
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