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王族の背信 14 -完全制圧-

注意:  この小説はフィクションです。実在する国や人物とは無関係です。
     画像は拾ったものの組み合わせです。
用語:
地名:  ニモニア国トロイ市    本作の舞台
    ユニステア国ノイビラ市  マリア・ケリーらの居住地
登場人物:
ニモニア人:
  ヒラリー・タイラー   前国王の弟(現国王の叔父)の妻
  トレイシー・タイラー  ヒラリーの長女
  フランク・アーノルド  現国王の弟で次期国王 
  ケイト・アーノルド   フランクの妻
  カリーナ・アーノルド  フランクの次女
  ヘンリー・アーノルド  フランクの長男で次々期国王
  マリア・ケリー     フランクの長女、ノイビラ居住
  クラウス・ケリー    弁護士、マリアの夫、ノイビラ居住
コバーロ人:
  パク・ヨンス     実業家、ノイビラ居住
  パク・サンホ     芸能プロデューサー、トロイ居住、ヨンスの従兄
  チェ・ナミル     トロイに住む男性
  イ・ジンス      トロイに住む男性 
 
ユニステアに住むコバーロ人実業家ヨンス・パークはニモニアに住む従兄のパク・サンホに電話した。ニモニア人がコバーロ人に辱められるアダルトビデオを作るよう、サンホに提案するのが目的だ。ヨンスはコバーロの財閥の三男坊だが、サンホはその財閥の総帥即ちヨンスの父親の弟の次男であった。兄以外に姉がおり三人兄弟の末っ子である。サンホはニモニアで芸能プロデューサーをしている。伯父のコネもあるがニモニアのコバーロブームのおかげで何を出しても売れるような活況であった。
ある国の様子は外から見ると意外とよくわかる。客観的な視点に立つことができるからだろう。ヨンスはマリア夫妻を奴隷化したことは伏せて、今のニモニアの状況ならコバーロもののAVは多少の反発はあっても絶対に売れると力説した。昔と違ってニモニアの性表現規制は大幅に緩和されている。その分低コストのえげつないAV作品が乱立しているが、ヨンスはコストを惜しむな、とサンホを唆し、サンホも興味を示して最後は、期待してくれと答えた。
完成した作品のストーリーは、ニモニアの美男美女のカップルがそれぞれコバーロの女性と男性に寝取られ、性的に支配され、実は寝取ったコバーロ人男女も元からカップルで、コバーロ人カップルがニモニア人カップルを完全支配するという、ネット小説にはありがちなものだった。ニモニア人女性はニモニアで“清純派”と異例の評価を受けている人気のAV女優が演じた。寝取られる男性はセックスが強い必要はない。むしろ短小が良い。早漏で回数だけは稼げれば理想的だ。局部は映せないから包茎かどうかは問わない。ルックスが良い好青年を演じられる無名の俳優を探した。コバーロ人男女もコバーロ本国の売れない男優と女優を探した。キャスティングはサンホにはお手のものだ。オールコバーロ製というのも考えたが、まずはお手並み拝見とニモニアの有名AVメーカーに企画を持ち込んだ。コストには糸目をつけないというサンホの申し出にAVメーカーは小躍りして喜んだ。コバーロ俳優の男女はニモニア語のレッスンを受け、たどたどしくもセリフを読めるようになった。二人の間の会話には字幕が用意される。肝心の絡みの演技指導は殆ど不要だった。AV俳優でもないコバーロ人男女が性的魅力でもニモニアの男女AV俳優を凌駕しているのが実態なのである。撮影現場では勃起を隠せないスタッフも多くいたという。かくしてニモニア人がコバーロ人に寝取られ支配される作品はニモニアで空前のヒットとなったのである。出演者同士がクランクアップ後も妖しい関係を続けているとの噂も聞かれていた。
 
ニモニアのコバーロ人会は巨大化し、裏の大使館と言われるほどの組織を持ち事務局に常駐する職員は多忙な日々を送っていた。もちろん、コバーロタウンができるずっと前からコバーロ人会は存在した。そして大使館とタイアップして、徐々に増えていくコバーロ国民の殆どを掌握していた。当時からニモニアにはコバーロ人の性的魅力に惹かれる人が多いとコバーロ人会では認識されていた。コバーロ崇拝は白人女性が黒人男性に憧れるような背徳的な響きを持ち、しかも黒人崇拝のように目立つものではなくアングラで秘密めいた響きを持っていた。コバーロ人会幹部はこの特性が将来きっと役に立つと予感していた。その後在ニモニアコバーロ人が増えるにつれ崇拝されるコバーロ人も増え、アングラだった傾向が表社会に見え隠れするようになった。ここでコバーロ崇拝者やコバーロ推しの人々を非国民呼ばわりする反崇コバーロなる人々もネット上に現れた。彼らがニモニア人同士で争うのを見るのは痛快ではあったが、少々騒がしすぎるというのがコバーロ人会の評価である。コバーロ人に対してニモニア人の誰とやったとか誰をものにしたとかそういう話を厳に慎むよう指導した。ニモニア人がその類のゴシップやら体験談を自ら広めるのを妨げるものではないが、コバーロ人がそれをするのは国の品位を落とすことになるという判断だ。ニモニア在住のコバーロ人の中にも社会秩序からはみ出た、分別に欠けた者は存在する。情婦情報の共有が、そのようなコバーロ人が寄ってたかってニモニア人を輪姦する乱交パーティーにつながりかねないという危惧もあった。コバーロとしてはニモニア社会の自然崩壊を待てばよいのであり、国際世論を敵にしてまで強硬な手段に出なくてもよいのである。
ところが、時ここに至ってコバーロ崇拝族が表社会で目立つようになってきた。そんな時ニモニアのコバーロ大使館が「大統領府と極秘に検討した結果」としてコバーロ人会にニモニアのセレブと性的関係を持ったコバーロ人に報告させるように指示を出したのだ。もちろん一般コバーロ人との共有は禁止しコバーロ人会事務局のみに報告するよう徹底されている。すると出てくるは出てくるは、コバーロ人男女の自慢話が山ほど寄せられた。中にはどうでもよい情報もある。しかし、ものにした相手の女性は女社長、大手企業の社長夫人、社長秘書、代議士、校長、女医、弁護士、婦警、国家公務員、ピアニスト、人気芸能人、キャスター、尼僧までいた。一方奴隷化した男性にも同じような職業の者がいて、地方自治体の首長も数名いたのである。そんな中でコバーロ人会が注目したのが王族の名前である。ケイト・アーノルド妃とやった者がいる。またヒラリー・タイラー、トレイシー・タイラー母娘とフランク・アーノルド次期国王を3人まとめてものにしたつわものがいる。そして複数の者がカリーナ・アーノルド王女とヘンリー・アーノルド王子を挙げ、中にはその二人共ものにしたという者もいた。コバーロ人会は有力な情報提供者に写真や動画を証拠として提出するように依頼した。嗜虐者たちが喜んで応じたのは言うまでもない。ニモニア社会を大混乱に陥れる事ができるだけの情報は得られたが、これをどう展開するかは大統領府に委ねられている。
 
妊娠8か月を迎えたマリア・ケリーが出産のためニモニアに里帰りした。夫のクラウスは弁護士として多忙であり、マリアの臨月まではノイビラに留まることにした。マリアの妊娠と帰国予定は早くからヨンス・パークから従兄のパク・サンホに伝えられていた。情報通のヨンスもニモニアのコバーロ人会の動きは知らなかったが、虫が知らせたのか、この時初めてサンホにケリー夫妻を奴隷化している事を打ち明けた。
「いつかは縄師を紹介してくれてありがとう。彼にはマリアを縛らせたんだ。マリア以外にもニモニア人雌奴隷はいて、そいつらも一緒に縛ってもらったよ。そうだ、マリアの夫の母親もやっちゃったよ。写真も送っておくよ。で機会が有ったらぼて腹のマリアの緊縛写真も見たいなと思って。縄師も喜ぶだろう、気に入ってたみたいだから。」
多弁なヨンスに対してサンホはいつになく無口だ。
「ちょっと考えてみる。聞きたいことが有ったらこっちから連絡するよ。」
トロイではセレブであるサンホはコバーロ人会の幹部とも親しく、極秘情報も頼めば教えてくれる。彼自身ニモニアの人気女優を情婦にしている事をコバーロ人会に報告したのを機に、コバーロの浸食が王室にまで及んでいる事を知らされていた。サンホは出産のために帰国するマリア・ケリー元王女が夫婦揃ってノイビラに住むコバーロ人によって奴隷化されているという情報をコバーロ人会に提供した。ヨンスから送られたマリアの緊縛写真も添えて。この情報を大使館経由で受けた大統領府は、極秘裏に事を進められるのであればアーノルド一家をマリアを含めて一堂に集めて責め嬲ってはどうか、と暗示したのである。コバーロ人会はサンホをプロジェクトAと記号化したアーノルド一家スキャンダル創出計画の責任者とした。
こうしてプロジェクトチームはマリアの帰国までの数か月の間にアーノルド邸に常駐あるいは出入りする侍従や王室管理局職員の全てを買収したりハニートラップにかけて手懐けることに成功した。警察から派遣される門番は不特定多数の者が交代するので、当日何か仕掛けることにした。
マリアは帰国後アーノルド邸に寄宿した。別居中のカリーナもしばしばやって来た。このところコバーロ礼賛の電話攻勢がすっかり影を潜めていたカリーナだったが、マリアと対面してもコバーロの話を避けている様子にマリアは違和感を覚えていた。数日後ケイトの侍従がマリアを含めた一家5人での歓迎パーティーを提案した。ケイトはマリアの希望を聞いてケータリングの料理のジャンルを侍従に指定したが、既にジャンルごとにコバーロ人会に買収や篭絡されていた業者が存在するのだった。
パーティーの日、4人のコバーロの美女がアーノルド邸の守衛所を訪れた。警官である守衛2名は美女の色気に油断した隙にスタンガンを当てられて眠ってしまった。合図でやって来たコバーロ人男性二人が警官の制服を脱がせ自らまとって守衛に成りすます。女は適量の睡眠剤を警官に注射する。目を覚ますのはパーティーが終わった頃になる。
「起きたら、中で何が起こったか聞いてみることね。誰も答えないとは思うけど。」
意識のない警官に向かって言い残して女たちは去った。
小規模ながら華やかなパーティー会場にあってケイトとカリーナとヘンリーは厳しい表情をしている。自分を性奴隷扱いしているコバーロ人たちが料理人に混じって会場にいるのだった。飲食が盛り上がった頃、侍従が、「マリア様のノイビラでの暮らしを映したビデオがある」、と言ってスクリーンに映し出す。それはヨンスたちによる凌辱の一部始終だった。マリアを始め一家が悲鳴を上げる中、「こんなものも有ります」、と映されたのはカリーナとヘンリーが並んで四つん這いで後ろからコバーロ人男女に犯されている映像である。侍従は、「もちろんケイト様のものも」、とケイトが地下室でナミルに跨って喜悦の声を上げている姿が映し出される。
「フランク様が声も出せずに驚かれているのも無理もありませんが、ここでサプライズゲストをご紹介しましょう。」
ジンスに鎖を引かれて入室したのは全裸の上半身に縄掛けされたヒラリー・タイラーと娘トレイシーだった。
「叔母様まで・・・。貴様たち、必ず身分を暴いて法の裁きを受けさせるからな。」
フランクが絞り出す。ジンスが微笑を浮かべて言う。
「侍従殿、殿下のビデオも有ったかな。私の竿を頬張っているのやヒラリーと腰を振り合っているやつが。」
「やめろ!」
「なら、みんなここで服を脱げ、全部だ。おめでたの姉さんもだ。ヒラリーとトレイシーだけに恥をかかせるつもりか!」
侵略者たちは職員たちにマットを持ってこさせて早速ケイトとカリーナに襲い掛かる。男たちはフランクとヘンリーを裸にして押さえつけヒラリーにヘンリーを、トレイシーにフランクを愛して交わるよう命ずる。一人残されたマリアに今まで黙っていた男が声をかける。
「パク・サンホだ。向こうで従弟のヨンスがお世話になったそうじゃないか。お礼に可愛がってやるぜ。」
8か月までの安定期は終わろうとしている。マリアは極力おとなしく凌辱を受けようとするが、つい腰をうねらせ、声も出てしまう。
「ああ、あかちゃんが・・・」
「お腹の中で暴れて泣いてるってか・・・それ早速ミルクを飲ませてやる、どうだ。」
サンホは熟れ切ったマリアの膣内に粘り気の多い初乳(?)を注いだのである。
一家の堕ちようは速かった。自分が破廉恥な行為に溺れ、証拠の動画も撮られている状況では到底家族の愚行を非難することはできない。男たちは相手を変え王族の女性を犯した。フランクとヘンリーによっては到底快楽を得られなかったヒラリーとトレイシーにもコバーロ人の精が注がれた。マリアはフランクを口で愛するよう命じられた。
「お腹がつかえて苦しいのです。お父様立って下さいまし。」
「ほら、立てるだろ。あそこはなかなか立たなくても、あはは。」
コバーロ人の嘲笑の中ひとしきりフランクを愛した後はヘンリーのものを含まされた。ヘンリーは忽ち蘇り、姉の口に精を放ったのだった。コバーロ人たちが満足すると、サンホが宣言した。
「ここにいる職員たちは口を噤むだけだ。お前たちを脅迫して性行為を強要するような不届き者はせいぜいあの侍従一人くらいだ。安心してよい。俺たちみたいにお前たちを満足させられないことが分かっているだろうからな。日を改めてまた集まってもらう。今度は外でやる。日時と場所は後で連絡する。」
王族たちは肌を隠すでもなく啜り泣いている。警察、王室管理局、コバーロ大使館などへ連絡するよう提案する者もいない。一家の完全敗北である。マリアは自分の痴態が凌辱劇の幕開けとなった事に罪悪感を抱いていた。

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