名も無き家事、と仕事
ホチキスの針やシャープペンの芯、ティッシュペーパーなど部内の備品管理は、我々一般職の仕事です。
でも特に担当が決まっているわけではなく
「気付いた人が発注する」というシステム。
手元の付箋が無くなりそうだったので
そうだ、この機会に新人さんにも
発注の仕方を教えておこうと思いつき
「何か備品で必要なものありますかー」
と部内の人々に声を掛けました。
そうしたら
一人の一般職が不機嫌な様子で
「在庫を確認して発注してもらえますか!」
と言い放ちました。
部内の在庫置き場があるので
これからそちらも確認するつもりでしたが
ひとまず今それぞれの部員の手元にある備品で
足りていないものが無いか聞いただけなのに…
なぜ、強めの口調で怒られたのかしらん。
ハテナ?と思いながらも
「はい。確認します。」
と言って新人さんと一緒に発注を進めました。
自席に戻り、先ほどの怒声の原因について記憶を手繰り寄せたところ
あ、最近わたし、備品発注してなかったわ
ということに思い至りました。
わたしは他部員に比べて備品や文房具の消費ペースが遅いので(ほとんどPC内で処理しているから)自分の手元在庫が尽きることがほぼ無いのです。
自分が不自由していないものだから
「定期的に部内の在庫確認をして発注する」
という気持ちが抜け落ちていたようです。
わたしがボーっとしているから、件の一般職の方が毎回「気付いた人」となり、痺れを切らして発注してくれていたのでしょう。
「なんでわたしばっかり」という気持ちが積もり積もって、苛立ち発露に繋がった、と。
なるほど、それは悪かった。
でも、言ってくれたらいいのに。
と思いました。
…
はて。
似たようなことが、我が家でもあったような。
家の中の、シャンプーや各種洗剤や歯磨き粉などの在庫を確認したり買ってきたり詰め替えたりするなどの作業は、「炊事」「洗濯」「掃除」などに当てはまらない、けれども蓄積すると結構な負担になるということで「名もなき家事」と呼ばれています。
結婚してしばらくは夫の仕事が忙しかったせいもあり、名もなき家事全般をわたしが担っていました。
自宅にある在庫の減り具合を確認し
仕事の帰りにアレとアレを買って…と考えて
帰ってきたら夕飯を作りながら
合間で詰め替えをする。
その他の家事も最初は手を抜いていませんでしたから、わたしはヘトヘトになりました。
「なんでわたしばっかり」と思いました。
夫にそれを訴えたら
「言ってくれればいいのに」
と言われました。
…似ている。
これは、状況が、酷似している。
一方が不自由を感じていないから
もう一方に負担が掛かり
いつか爆発する、という構図は同じです。
夫と話し合った結果、我が家では
在庫をリマインダーで共有することで管理し
ネット注文で届けてもらうか
2人で出掛けたときについでに買ってきて
詰め替えは都度、主にわたしが行う
という感じで落ち着きました。
わたしの不満はそれで解消。
さて、仕事の方はどうするべいか、と考えています。