男性ウケの「男性」って誰や
よく広告に
男性ウケ抜群!男性に愛されるメイクの秘訣とは?
みたいなのがあります。
こういうの、若い頃は雑誌などでチェックし、そうか目力が大事なのだな、笑顔でいるべきなのだなとか思っていたものです。
しかしながら年を重ね、この「男性」って一体誰のことなのかしらと疑問を持つようになりました。
同じく「女性ウケ」という言葉も気になります。
まず、わたしは「女性ウケする男性の仕草」とかをいいと思ったことがありません。
壁ドンされたら生命の危機を感じるし、車をバックさせながら助手席を掴まれても(ちょっと距離感近いな…)と思うだけ。
僭越ながらわたしも一応「女性」の1人だと認識しているのですが。
たとえば、みんな大好きミッキーマウスよりハンギョドンのほうが好きだし、
ONE PIECEのルフィより
笑ゥせぇるすまんの喪黒福造のほうが好きだし、
うさぎより
アメリカバイソンの方が好き。
そんなの、男ウケしないよって言われても、実際そうなんだから仕方ないじゃないか。
男性ウケ、女性ウケって
「世間」みたいなものなのでしょう。
特定の誰かを指すものではなく、なんとなく全体からみて多数派、といったもの。
多数派の男性ウケを狙うということは、自分を偽って生きることです。
自分が何をしたいかではなく、他人が何を求めているかで行動を決めるわけですから。
そんな自分を慕ってくれる人は「偽っている虚構のわたし」を好き、ということになります。
その嘘は、いつまでつき続けることになるのでしょう。命尽きるまで?
無理していつも笑顔で周りにノリを合わせ、全然面白くなくても大袈裟にウケたりしていた若い頃のわたしは、いつも疲れ切っていました。
体調もよくなかった。
そのままでいたら、たぶん夫には出会っていなかったでしょう。
疲れた。もういいや、不特定多数にモテなくても構わぬ!と思って自分をジワジワと開示して、
デスク周りに土偶を飾ったり友だちがいないことを公言したりし始めて、わたしは心健やかになっていった気がします。
わたしは
「女性ってこういうのが好きなんでしょ」と決めつけてくる人より
「あなたはどうしたい?」と聞いてくれる夫が好き。
男性ウケとか女性ウケじゃなくて、
「わたしウケ」する洋服を身に纏って生きていきたい。
だからタローマンTシャツが欲しいです。
これまじで買おうかしら。
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