怖がるとか怖がられるとか
最近なんだかわたしは、怖がられています。
年下のみならず、複数の年上社員からいつの間にか敬語を使われている不思議を、どう解釈したらよいのでしょう。
ついこの間、35歳くらいまでは揶揄われたりバカにされたりする対象だった覚えがあるので、
怖がられるカテゴリー入りをしたのは人生初であり、今のところこの感じにまだ慣れていません。
妖怪になった気分です。
ところで
あるとき、知り合いの男性がニヤニヤ笑いながら
「ゲイって怖いよねー」
という発言をしていました。
当事者でもないのになんだか不当な扱いを受けた気がしてモヤッとしたので、なぜ怖いと思うのか聞いてみました。
彼はしばらく考えたあと
「彼らには屈強なイメージがあるから、力で負けてねじ込まれるような恐怖がある」
と答えました。
なるほど、
力で負けてねじ込まれるような恐怖…
女性が男性に感じる恐怖と同じじゃないか、
と思いました。
ちなみに
今までの人生で、ゲイの方から執拗に追いかけ回されるなど怖い思いをしたことがあるのか重ねて問うてみたところ、
実体験はないとのこと。
ただただイメージで怖がっていただけでした。
なんと、失礼な。
今まで言い寄られた経験がまったく無いのであれば尚更、無闇矢鱈に怖がる必要は無いのではないか、
相手にも好みというものがあるだろうし。
とお伝えしておきました。
一方、
日本で暮らす多くの女性は、幼少期から性被害に遭っています。
わたしも今まで、物陰に連れ込まれそうになったり、バイクで追いかけられたり、卑猥な言葉を投げかけられたりしたことがあります。
大したことないですか?
実際されたらね、都度命の危険を感じるものですよ。
相手は自分より大きく筋肉量も多いのですから。
痴漢だってそうです。
高校生の頃など、毎日のように遭遇していました。
わたしは小柄で弱そうな見た目ですから、侮られたのだと思います。
抵抗しなさそうだと思ったろうし、実際怖くて何も出来ませんでした。
今思うと本当に腹立たしい。
時をかけて踏み潰してやりたい。
またあるとき、
冒頭の方とは別の男性からこんな話も聞きました。
外出先で女性が困っていたから手を貸そうと声を掛けたら、一瞬恐怖の表情を浮かべられた、と言うのです。
傷ついたよ。連れもいたし、俺は人畜無害なのに…と。
今を生きる妖怪として、気持ちはわかります。
わたしは怖くない、むしろ優しいとすら言えるのに、なんでみんな怖がるの?
でもたぶん、
その恐怖の表情を浮かべた方は、
今までに男性から何かしらの形で怖い思いをさせられたことがあるのではないか、と思いました。
その時のことが頭の中をよぎったのではないでしょうか。
それはそれで、わかります。
やばい奴かそうでないかを一瞬で判断するのは、非常に難しいことです。
わからないから、男性全般を念のため警戒しておく必要があるのです。
とりあえず注意を払っておいて、危険が無さそうであれば結界を解く。
だから一瞬怖がられてしまうのはあなたのせいじゃないし、仕方ないと思いますよ、とお伝えしました。
そうか。
わたしが怖がられているのも、その人たちに中年女性から受けた何かイヤな思い出があるからなのかもしれません。
(わたし自身が怖い思いをさせている可能性も捨てきれませんが)
今後お局様として天下を取る野望がないことも、
人の尻子玉を抜いたり
取って食ったり
生き血を吸ったりしないことも
その内、皆さんに分かってもらえたらいいなと思います。
妖怪の中でも、わたしはただ川で豆を洗う「小豆洗い」みたいなものなので。
ショキショキショキショキ…
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