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田舎の匂いは…土かな?
…と、本日も帰ってきて思いました。

都会ではなかなか感じない、意識しなくても襲ってくる土の匂い。

この土に生かされてきたんだな。なんて耽ります。

先日、実家から新米が届きました。
私の記憶では田畑を耕していたのは祖父です。祖母と共に畑で苺を育て、父と共に田んぼで稲を育てていた。
田植えを手伝いに行った事はあるけど、ちゃんとお手伝いできた記憶はない。ベテランの農業者たちがあっという間に一面を緑に染め上げていた。近くの林道にマムシが出ると脅された記憶だけが残っている。

小学校で稲作体験の授業があって、校舎の片隅に池があって、うちが農家だと話したら協力を頼まれた。
祖父は快く苗をくれた。学校の池にはありすぎる量をくれて、残すのがアレだったのか授業では全て植た。
結構雑に世話をされた苗は、不格好に伸びきって育ちきらなかった。不快感を覚えた。祖父の気持ちを蔑ろにされた気がして。

中学校の頃。運動が苦手な私が、なぜか体育会系の部活に入ってしまい、しかも部活動は強制で、毎日早起きして、授業受けて、部活で運動させられて、疲れて帰って寝てしまい、遊ぶ時間がなくなって不満が爆発した日があった。
祖父が想いを受け止めてくれた。怒りで抑えられるのではなく、ちゃんと意見を聞いて、解決策を探してくれた。今でも覚えている。

体調がぶっ壊れて、うまく学校に通えなかった私を迎えにきてくれた事もあった。
一緒に買い物に行った時、なんか距離感が分からず、他人行儀だった。

東日本大震災の時、家にいたのが祖父と私だけだった。家のあちこちが物で溢れかえっていたが、気にも止めず祖父の家に走った。他の住人が帰ってくるまで一緒にいた。
後になっても、ずっと感謝されていた。

祖母が倒れて入院してから、送り迎えが私になった。夢も叶えず実家でのうのうと過ごしていた私に、居てくれて良かったと言ってくれた。

帰省すると嬉しそうに歓迎してくれた。
昔は遠かったけど、今は東京は近いからいいな、と。

本当にありがとうございました。
また。いつか。遠い先のお話で。

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