ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り レビュー


牛丼を頼んだら牛丼が出てきた 温玉紅生姜付きで

こんにちは、先日アマプラでダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇りを見ました。

私はTRPGをシナリオ書く位には嗜んでいますし、大本を辿るとD&Dが元のソード・ワールドも嗜んでいます。
ですがD&D事態はプレイしたことなくD&Dの詳しい設定周りはあまり知りません。ですのでこのレビューは『D&D未プレイかついちTRPGプレイヤー』が『超有名TRPGが世界観のファンタジー映画』を見に行った感想と思ってください。

その上で
『牛丼を頼んだら牛丼が出てきた 温玉紅生姜付きで』
と言う感想が出てきました。

つまるところ、『面白かった』ということです。

いちTRPGプレイヤー視点から

TRPG視点で語るため下記の3つだけ覚えておいてくれればOKです。内容を理解はできると思います。
GM(ゲームマスター):語り手やゲームの進行役と思えばOK
PC(プレイヤーキャラ):映画の主人公達
PL(プレイヤー):映画の主人公たちを操作する人達

いちTRPGプレイヤー視点で見ると結構TRPGあるあるな場面が多かった気がします。

普通にギャグとして消化されている、物語序盤の微妙に締まらない感じの部分はPLがPCという役にハマってなくて(所謂役になりきれてない)気恥ずかしさやノリでギャグにしてしまった感がTRPGあるあるで溢れていて面白かったです。(無論話が進むと役になりきり物語が締まっていきます)

GM「君が誓いを捨てたとしても誓いは君を見捨てはしない」(キリィ)
PL「…決めゼリフっぽく言っているけど訳わかんねぇぞ」
GM「すまん。俺もよくわかんねぇ」
全員「wwwwww」
GM「…さて、ええっと」

特にゾンビに質問するシーンは一番TRPG味を感じました。

PL「あ、これ質問になる?」
GM「うん!あと2回ね!」
PL「おい!!」

PL1「よし、情報は出たな次行くぞ」
PL2「あ、あと3つ質問できるけどどうする?」
PL1「え、あー 好きな食べ物は?」
GM「普通に質問するんだ  …ええっとオーツ、いや大麦」(すげぇ適当)

GM「情報は全部出揃いましたね」
PL1「だな。よしいくぞ!」
PL2「ねぇ、あと1つ質問できるけど」(2回できる)
PL1「あー、好きな本は?  と言って立ち去ります」
GM「はいはい。じゃあ場面移動してー」(全員勘違いしている)

みたいな光景が直ぐに浮かびました。作品の一番のギャグポイントですね。この辺はD&Dユーザーであってもそうでなくても面白い所なので、ここのシーンはすごい好きです


真面目なシーンだと突入プラン-B-のシーンが結構好きです。
ポータルを使って宝物庫に侵入するアイデアシーンあそこも

PL1「ポータルを使って侵入できないか考えたけど、あったわ。これこれこう。なんだけど、どう?」
PL2「おま、天才かー? どうGMできそう?」
GM「うーん、これは…できますねー(どうすっかな、用意したこの正規突入シナリオ…)」

GM「(くっ!このままでは用意したシナリオが無くなる。しょうがない…)コロコロ……ああっと!ポータルの出口が床に!!」
PL「しかたない。元のプランに戻すか……」
GM「(よし!修正完了!!)」

な感じがあって結構すきです。

普段映画をTRPGプレイヤー視点で見ることがあまりないですが(どんなクソ作品もファンブルしまくったギャグ作品になってしまうので…)、TRPGプレイヤー視点で思い返してみてもニヤリとできる部分があって評価できました。

D&D未プレイ視点から

未プレイなのでどうしても知らない部分や分からない部分が出てきますが
『行動理念が理解できない』
みたいなことはありませんでした。
私がファンタジー慣れをしているのもあるかもしれませんが
『そういう立場のキャラクター(種族や職)がいてその理念に基づいて行動している』
というのはおおよそ理解できました。

少なくともファンタジー得意でなくても主要人物達(敵味方問わず)の行動理念は理解できると思います。

ただ、ここはD&Dプレイヤー&ファンに向けの要素、あまり適当な事は言えないのでこれ以上は黙っておきます。(専用note記事がありますしね)

(でもバルダーズ・ゲート3やっていたら大体わかる気がする)

純粋に映画として

ストーリーは超王道、所謂『牛丼』です。
アウトローと呼ばられるへっぽこーず、彼らが徐々に自身が持っていた誇りを取り戻し最後は小悪党と巨悪を倒す話
です

私は王道に減点をするタイプではないのでここは置いておきましょう。(王道好きなのでどちらかといえば加点より)

では他の部分
細かに差し込まれるギャグはどれも面白かったですし、アクションも単純計算で5-6回ありどれも緊迫したシーンであったり、かっこいい剣戟シーンでした。(回数はアサクリの2倍だぞ)

私が気にする
・無駄な登場人物は出さない
・無駄な会話はしない
・理解力の低い人物は出さない

はほぼ徹底されてました。ギャグが面白くないとなれば無駄な会話が多数あるとは言えますが、私にとって全部面白かったのでヨシとしてます。

またそうでなくても、メインキャラクターでさえ必要な場面でしか喋らないというのは徹底してました。
例えば、『この世界の人達なら既知の情報』であろう部分は話さないとかです。
これはハリポタでも使われた手法ですが
『魔法の内容や種族、その人の立場的な解説』は殆どがありません。(賢者の石のみ例外)
不親切といえばそうかも知れませんが
『映像で何をやっているか、おきたのか説明すれば良い』と割り切り、そういった部分も省いているのは流石と思いました。

この技術は非常に難しいのですが、全くわからないわけでもないですし、誰もが知っているわけでもないポータルをつくる杖、魔法無効の兜等、物語の主幹になるアイテムはしっかりと説明がありました。

ただ、おかげでドリック(ドルイド)はメインキャラなのにあまり喋ってませんでしたが、それでも活躍する場面が多く主役として印象に残っていると感じる辺り高い技術力が伺えます。正直すげぇや。

ストーリー技法について

この表現が正しいかはわかりませんが、
・無駄な登場人物は出さない
・無駄な会話はしない
・理解力の低い人物は出さない
・シナリオ→アクション→ギャグをほぼシームレスに進める

など視聴者を集中させる技法(あるいは必ず60点が取れる技法)が使われてましたが、映像の切り替わりやギャグやネタの差し込みタイミング、話の移り変わりのシームレスの速度など細かい技術が『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』とほぼ同じであると感じました。

これらの技法自体はインディージョーンズMIBなどの古い作品でも使われてましたが、作品の息遣い 所謂『』と呼ばれるものまでが『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』と同じだったので

何かしらの技術が確立されているのかな?
と感じました。
無論、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は見てから、かなり間があいているので「間違いない」とは言えませんが『このタイミングでギャグを入れる』『最後はアクション、ちょっと休んでアクション、そしてづづけてアクションだ!』みたいな物はほぼ同じだと思います。

総評

総評はひとつです
『牛丼を頼んだら牛丼が出てきた 温玉紅生姜付きで』
です。

ストレスなく非常に面白く見れました。
感想会で
『でも内容すぐ忘れそうですね』
みたいな話がでましたが、それで良いんですよ。
私は牛丼食べに来たんで……記憶に残るような食事をしにきたわけではないので……


ではでは

詳しい設定回りはこの辺が良かったです。
良い記事だから見てみてね。

https://note.com/mslabo102/n/nec00057f73e4

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