アケラー
私は決して気難し屋ではありません。
柔軟性が高くこだわりのない穏やかな男です。
少々の非常識にも目くじら立てず、
遠くで静かにほほ笑む大人の男です。
が、しかし
トナラーだけは、ダメなのです。
ガラ空きの駐車場で隣に停める人です。
ガラ空きの電車の中で隣に座る人です。
ガラ空きのジムのロッカーで隣で着替えを始める人です。
いつかは、靴下を脱ぎそこなったのか、
ケンケンで向かってきた人がいました。
パーソナルスペースがどうのこうのと言ってるのではありません。
すいてる時くらい広々と使わせてほしいのです。
でっかい湯船で大の字になりたいのです。
テレサテンは「時の流れに身をまかせ」の中で歌いました。
だからお願い
そばにおいてね
だからお願いします。
私のそばはアケてください。