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にんげんこわい

落語が好きです。

生まれて初めて生でみたのは
新宿末廣亭

いや、大須の演芸場?

いや、子どもの頃の児童館?

本当に一番初めに見たのは忘れてしまったのだけれど。
という感じのミーハーファン。

熊さんはっつぁん🐻
与太郎
遊郭
人情話しに廓話
悲しくておかしくて切ない世界
落語家さんの心地よい語り口にうっとり♡すーっとする。
ゾクっとしてひやっとしてドキドキして。

言葉だけなのに
落語家さんの息遣い、身振り手振りだけなのに、登場人物たちや場面の映像が頭の中に溢れてくる。

不思議。

愛憎まみれてドロドロしてて
哀れで悲しくて
でもなんかおかしくて

不思議。

ドラマや漫画になるとまた別モノとして面白い。

落語の世界は土と川と木と近くて。

雨が降ればそこら一面
水たまりとはいえないくらいの
大きな大きな川や海ができて

外を歩けばどろんこになった頃を思い出す。

子どもの頃は、雨が降れば次の日晴れても2、3日は体育は休みだったなぁ。

いつからか、みずたまりができない砂に入れ替えられて。

ずっとずっとカラッとしてて。
なんか、緑色の石みたいな砂

じっとり。
苔なんてはえない砂。
つまんない。

落語は、じっとり。水たまりができる土のあるそんな風景。イメージ。

じっとり。苔や水草が
ゆらゆら揺れる川沿いみたい

重み。
重力を感じる。

月の光もおひさまの光も
宵の闇も全部全部ある

いいなぁ

癒される

今までずっとキラキラひかる美しいものばかりに恋焦がれてきた

品行方正、清廉潔白、美しく正しい
まっとうなにんげんになりたくてなりたくて

自分の中の真っ暗闇を排除してきた

みてみぬふりをして
蓋をして
演じれば演じるほど
どんどんどんどんおかしな方へ進んでしまって。

理想とはかけ離れたモノになってしまった。

だから、人を騙して騙されて
流されて逃げて嘘ついて
生きる

落語で語られる情けない汚い人たち
弱い人たち

ずるい人たち

馬鹿な人たち

綱渡りの人たち

泣いて縋ってみっともない人たちをとても魅力的に感じてしまう。

あーこわいこわい
にんげんこわい

かぶりつきでドラマに魅入るわたしに夫さん。

『畜生,一杯食わせやがったナ
こわいこわいいいながら
人間にかぶりつぎじゃないかぃ。
やい,本当にこわいのはなんなんだぃ?』

ここいらでにんげんこわい2がこわいです🍵(たのしみー)

今年初の紫陽花さん


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