『百年法』(下) 山田 宗樹 著
下巻では生への執着や人権から少し離れ、政治や権力争いがメインとなっていく。
上巻で登場した人物が成長して登場する。
誰が誰を操っているのか? 誰が誰を騙しているのか?
それとも、騙してないのか? 誰が味方で誰が敵なのか?
ストーリーが複雑に展開していく。
それが後半にかけてキレイに絡み合い徐々に全体が見えてくるが、解決とは程遠い、更なる絶望を生む。
重大なニュースを見ても国民は危機感を覚えず、危機に気づいても何もできない。現実にもそうだと思う。
後からこうだったとか、そうゆう事だったのかとなる。
それなら、どうしたらいいのか。
信用できる人間が誰なのかを自分が決めるしかない。
そして、その人の意見を聞くしかない。
ただ、人は変わる。
人はお金や権力を持つとチヤホヤされ、いつの間にか自分ひとりの力で成し得た成果だと感じるようになる。
そのまま良い人間もいる。
信用しても言動を見守り、常に信用できるか確認していないといけない。
ちゃんと信念があるのか? 言動がブレてないか?
それは自分に対してもそうで、自分は何のために何をしているのか?それは自分の欲や嫉妬や見栄ではないのか?
再度、自分を見直したい。
そんな、いろんなことを考えさせられる小説でした。
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