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『博士の愛した数式』小川 洋子 著

相手を想うとは存在の肯定なのかも…。

事故で記憶が80分しかもなたい数学博士。
それが原因でなのか過去に何度も家政婦が変わっている。
そんな家に家政婦にいくことになる。

家政婦には10歳になる息子がいると言うことを知った博士は、「子供を一人にして働くのはいかん。」と息子の学校が終わったらウチにくるように言う。こうして、3人の交流が始まる。

博士は無類の子供好きで未来の全ては子供たちの中にあるかのように大切に思っている。だから、息子もどんどん心を開いていく。

博士は子供のことになると極端になるところがある。
子供がケガをするとパニックになるし、大好きな数学の計算も普段は話しかけても答えないくらい集中しているのに子供にならいくらでも中断するし時間をとる。

こうして家政婦と息子の中で博士と強い絆のような繋がりができていく。

この小説を通して感じていたのは記憶を80分で失う博士が息子に会うたびに初めましてなのにも関わらず必ず愛情たっぷりの対応で感動するってこと。

家政婦も記憶をなくしてしまう博士を理解し寄り添う。
家族愛のようにも感じるが、それとも違うが深く太い結びつきを感じた。

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