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『プレイバック』 レイモンド・チャンドラー 著
STORY
「こちらはクライド・アムニー、弁護士だ」午前六時半。一本の電話が私立探偵フィリップ・マーロウを眠りから覚まさせる。列車で到着するはずの女を尾行せよとの依頼。弁護士の高圧的な口調に苛立ちながらも、マーロウは駅まで出向く。しかし女には不審な男がピッタリとまとわりつき…。シリーズ最終作。
駅に現れる女性の後を尾けるように依頼され遠目から観察する。
彼女の身なりから振る舞い見るだけで分かる特徴や雰囲気を読み取りながら尾行を続ける。
しかし、謎も多い。彼女が何者なのか?なぜ尾行するのか?何も知らされないまま任務に着かされる。
彼女の正体が分かった時、読んできた思い違いをしていたことに気付かされる。
フィリップ・マーロウシリーズを読んできて思うことは、マーロウというキャラクターの魅力が素晴らしいということ。
会話には嫌味があり相手のマウントを取っていく。それだけ見るとイヤな人物のように思えるが、真実を見抜き味方するべき人物の味方になる直感力や洞察力がある。そして、誠実な人には誠実に対応する。
お金には執着せず、常に真実と自分の正義を貫く。
だから、憧れてしまうし、好きになってしまう。
これでシリーズが終わってしまうのは残念だが、ミステリーを楽しむだけの小説ではないので時折は読み返していきたい。
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