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会社のロゴ



うちの会社には企業ロゴがない。
中小企業なのでロゴがなくてもなんの支障もないのだろうが、会社のシンボルとしてあってもいいと思っている。

木村「会社の名刺にロゴが入れてあるといいんだよなー」

渚「そうだね。ロゴあるといいよね」

木村「ちょっと考えてみようよ」

役職が変わり、名刺を新たに作成することになったので、ロゴを考えてみようと木村さんが提案してきた。

数日後、
木村「こうゆうのどうかな?」

青いリアルな両手が水をすくっているようなロゴだった。

渚「なんだこれ。形も色も気持ち悪いし、なんだか宗教みたいなロゴじゃん。何がいいのかわならない」

ずばり、インスピレーションで思ったことを伝えた。

木村「これは?」

今度はヤシの木とカメのロゴだった。

渚「うちは、海の家でもサーファーの集まりでもないでしょ!センスなさすぎ。」


そんなやりとりのまま結局決まらずロゴなし名刺になってしまった。


数ヶ月後、
今度は、海道さんと名刺の話になった。

海道「新しい名刺にさ、ロゴいれたかったよね」

渚「あー、あるといいとわたしも思ってはいたんですけどね」

海道「この間、俺が作ったロゴよかったと思ったんだけどなぁー」

渚「どんなロゴですか?」

海道「両手で水をすくってるようなロゴなんだけど…」


……

えっ!?(; ̄O ̄)


木村さんは自分が作った態で、私に提案してきたけども。
まさか、あの気持ち悪いロゴを海道さんが作っていたとは。

渚「あー、木村さんに見せてもらいましたよ。でも、海道さんが作ったとは知りませんでした。木村さんが作ったものだと思ってました」

木村さんには批判できたけど、海道さんには言えなかった。


海道「えっそうなの?木村さんは自分が作ったことにしてるってことか。
やっぱりそうゆう奴だよな。
自分の手柄にしたいのかな」

あれ、なんな変な方向の話になっちゃったな。

渚「まぁでも結局決まらなかったわけだし、
機会があったらまた提案してみては?」

わたしは何を言ってるんだ。
そんなことちっとも思ってないくせに。

海道「そうだね。」


へんな優しさでその時は伝えられなかったけど、海道さんに直接言うべきだったかもなと後々複雑な気持ちになった。
でも、今更わたしからあれはよくなかったなんてわざわざ言う話でもないし。
海道さんもセンスないですね、なんて言えないし。

致し方ない。
こうゆう流れの時もある。














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