【記者日記】釜ヶ崎公民権運動デモに参加
9月28日は、西成区の釜ヶ崎公民権運動の月例デモに参加しました。
このデモは、野宿者やともに歩む人々などが集まり、毎月最終土曜日に行われます。
釜ヶ崎公民権運動は、2011年に大阪市と西成区がふるさとの家などに野宿者が置いていた住民票を消除した事件の救援会が、裁判終了後に作った団体です。
摂津富田教会の大谷隆夫牧師を中心に、野宿者やともに歩む人々が集い、釜ヶ崎の人々の人権を守り、行政による排除に反対する活動を続けています。
あいりん総合センター閉鎖の反対運動や、再開発で西成の野宿者を排除する西成特区構想、万博やカジノにも反対し、毎月釜ヶ崎を歩きます。
今回は、イオンモール大阪ドームシティで偶然吉村洋文知事に会い、「センターの建て替え考え直してください」と声をかけてきた参加者のアピールがあり、聴衆から笑い声がおきました。
この他、袴田事件の再審無罪の報道に触れ、「誤審した裁判官もでっち上げを行った検察官も一切裁かれていない。なんとか明るみに出す方法はないのか?」と憤るアピールもありました。
デモは三角公園からJR新今宮駅まで。高齢化した野宿者への配慮もあり、短距離です。
「センター開けろ!」「野宿者を排除するな」などコールをしながら歩くと、おっちゃんたちが寄ってきて見ていました。
今、釜ヶ崎に集うおっちゃんの多くは、70年万博のときに建設日雇いなどでやってきた単身者です。
不況で仕事がなくなり、コロナでも放置された人々です。おっちゃんたちの手は、爪に土が食い込み、変形しています。働いてきた手です。この手を見に、おっちゃんに会いに行くのです。私を戒めるために。私に鞭打つために。