おばあちゃんが創る小さなケーキ屋さん!
高校生から創作活動
社会人となってから、地域のお菓子のスクール、最終的には夜学の製菓学校にも通い、夢は実現できる!と思いきや、当時は女性の募集が少なく、学校に貯金を使い果たした東京のひとりぐらしで断念してしまいました。現在は異なる職業につきましたが、「ケーキ屋になる」捨てきれず抱き続けている夢をもったきっかけについてお話したいと思います。
タルト作りに夢中になったきっかけ
ど田舎に住んでいた高校生の私は、ひとつ下の妹と某大手菓子メーカーの
チーズタルトと同じ味ができないかと毎週のようにタルト作りに励んでいました。
買ったほうが安いんじゃない?と言われそうですが、そうなんです!でも
田舎すぎて、数年に1回、おみやげとして頂くのを楽しみに待つしかありませんでした。もっと食べたい!それなら作ってみよう、と思ったのがきっかけでした。
タルトはできた?
忙しい妹を巻き込み、週末になるとタルト作りをしました。
チーズの種類や量、混合したり、牛乳をコンデンスミルクにしたり
メモを取りながら挑戦。忙しい母は横目で見ながら、よくやるね~
と思っていたに違いありません。材料費も出してもらっていたので
食べてもらえる味にしないと無駄にするといけない、と必死でした。
回数を重ねるうちに、そうなんです、同じ味のチーズタルトができたんです!
これに違いないという味でした。達成感を味わえたことで、ケーキ屋さんになって、この幸福感をみんなと共感したいと思いました。
あきらめかけた夢
親の勧めで現在の職業についてからも、趣味でもいいし、内緒でバイトしてもいいかな、と思うようになりました。
実際に製菓学校の夜のコースに通った時は、ケーキをつくることの大変さがわかり、それに人生をささげてもいいかなと転職も考えました。
なぜそうしそうしなかったのか。結婚、妊娠、出産です。社員募集に女性が少ない理由そのものでした。女性は育児があたりまえだったのです。実際、私もワンオペ大変そのもので、その時点で「ケーキ屋さんになる」という夢はあきらめるしかありませんでした。
ケーキ作りは楽しい
ケーキが嫌いという人はあまりいませんよね。ただ、子供が小さい頃はクリームを嫌い、デコレーションされたケーキは食べることができませんでした。これは、私が作るしかないと、誕生日、クリスマス、お祝いごとには
シフォンケーキを焼き、フルーツを添えて食べるということが習慣化されました。私にケーキ作りの幸福感を忘れないように、導いてくれていたのかもしれません。
笑顔になれるケーキ
ふたりの子どもたちは成人し、男のせいか言葉が少ないのが現状。食事を作っても「おいしい」と言ってくれることやおいしそうに食べるという表情はありません。でも、ケーキを作った時だけは笑顔で「おいしい」と言ってくれるのです。笑顔って本当に心を豊かにしてくれるんだな、私の作ったケーキで笑顔になってくれる人が増えたらいいな、また見たいなと思わせる瞬間です。
復活した夢
仲のいい妹と老後について不安しかない、と話していた時、「小さい頃はケーキ作り楽しかったね、達成感あったけど、あんな気持ちをもう一度、持ちたいね」と。「そうだ、お互い還暦すぎたら、ケーキ屋さん開かない?種類は少なく、だれでも好むようなケーキ作れたらいいね」と夢を実現させようと、私だけでなく妹の夢も復活したのです。それまでは資金集め、経営のことなど、学ぶことがいっぱいですが、還暦すぎた姉妹が「おばあちゃんが創る小さなケーキ屋さん」を開いて笑顔を増やすことがかなえたい夢となりました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?