地下鉄成増

埼玉の一歩手前まで働きに出ていました。家は世田谷区内でしたが配属されたのは板橋区でした。

13時に始まって22時に終わる仕事でしたが、その日の日報を22時過ぎに送るルールがあったので、22時にはあがれませんでした。もうその時間帯って、一本電車逃すと次が20分後とかなんです。疲れてお腹すいて早く帰りたいのに。

始業前に昼ごはんを食べて、夕方夜ごはん替わりにデスクでお菓子を食べて、仕事終わりにもお菓子を食べていました。それで、帰ったら吐いてました。右手の中指には吐きダコができました。

ノルマのある仕事だったのでそのストレスもあったし、夜遅くに食べる罪悪感を消すためでもありました。いつしか仕事のない日も吐かずにはいられなくなりました。頭ではおかしなことをしているとわかっているのに止められませんでした。そんな自分が嫌だった。

見た目では過食嘔吐してるってわからなかったと思います。一人暮らしだったから止める人もいませんでした。そんな生活を1年弱続けました。自分をどんどん嫌いになっていきました。

転職して、日中の仕事に変えたら、過食嘔吐は徐々に収まりました。それまでは、いま考えると信じられない食生活だったと思います。毎日お菓子だけで500キロカロリー以上摂っていました。今は考えただけで気持ち悪くなります。外で歩きながら食べたり、家の冷蔵庫の前に座って食べたりしていました。

どこか心が埋まらなくて、食べたり吐いたりしていたのかもしれません。苦しかった。助けてほしかった。でも何が欠けててどこが埋まらないのかは自分でもわからなかったから、ずっと一人でいました。「とにかく助けて」って言える場が、一つでもあればもっと解決は早かったのかもしれないし、誰かにわかってほしいというガッツがあれば、浮上できたのかもしれません。

でも本当に辛いときって、助けを求められないからつらいんだよね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?