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【NIKKE】ニケの運営が直面している3つの問題について考える

2024年7月11日、NIKKEを制作するSHIFT UP社が韓国証券市場に上場した。株価は好調に推移しており、創業者のキム・ヒョンテ夫妻は今回の上場で保有株の価値が10億ドルに達したそうだ。なんとも景気が良い話である。(ヘッダー画像はそのご祝儀と思われる配布プレゼントである)

NIKKEの方も好調で、今回の夏イベントでセールスランキング1位を取り、記念の募集チケットが配布された。多くのユーザーに継続的にプレーされているNIKKEであるが、それゆえ発生する問題というのもあるように思う。

今回は、ユーザーが増え、ストーリーが発展し、人気作品の仲間入りをしたからこその問題を考えてみたいと思う。


問題1 指揮官の恋愛スタンスをどうするのか問題

今回の夏イベントでは、主にサクラと指揮官の恋模様が中心に描かれた。一方で、ロザンナとのデートはキャラクターエピソードに譲られ、バイパーと指揮官の絡みはあまり描かれなかった。

漫画でもアニメでもゲームでもそうだが、多くの女性が一人の男に惚れる作品では常に付きまとう問題なのが「主人公の恋愛スタンスをどうするのか」という問題である。

基本的にニケの世界は一夫多妻制をとっているという描写はない。つまり、いろんなニケにいい顔をしている指揮官は、ともすれば不誠実とみられてしまう可能性がある。また、今回のイベントのように、絡みが多いニケとそうでないニケを描写した場合、後者が可哀想ととられてしまい、ユーザーから不満が出る可能性もある。

その辺はシナリオライターの腕の見せ所なのかもしれない。個人的な意見を言えば、「どういう形であれ、原則として各ニケは幸せになってほしい」「いろんなニケに手を出すなら、そのすべてのニケに対してきちんと責任を取る甲斐性と覚悟を持っている描写をしてほしい」というあたりだと思う。あんまり主人公の行動で泣くニケは出てほしくないし、扱いの差で泣くニケも出てほしくないと私は思っている。

問題2 ガッツリ遊びたい派VS負担減らしてほしい派問題

以前から協同作戦の野良では「時間いっぱいプレイしてスコアを狙いたい人」「9段階を済ませたらさっさと終わらせたい人」の対立が目立っていた。

後者は9段階を破壊し終えたら攻撃をサボタージュし、白丸だけ壊してさっさと終わらせるという行動をとる。そうなると前者はスコアを伸ばせず、あっという間にゲームオーバーにさせられてしまい不満が募ってしまうわけだ。

運営も現状この問題について有効な解を見いだせておらず、模索を続けているように思う。白丸の有無、硬さがボスによって違っているもその証左だろう。ユーザーとしてもスコアを狙いたいなら野良ではなくユニオンかSNSで参加者を募るしかない状況だ。

個人的には「9段階に到達したら即終了する部屋」と「それ以降も継続できる部屋」に分けるのが一番手っ取り早いと思うが、それを実現するには技術的な問題もあるのかもしれない。

また、この対立はイベントでのミニゲームにもあてはまると思う。ここ最近ニケの運営はMOG、タワーディフェンス、レッツプレイソーダ、デイヴコラボ、釣りなどミニゲームを充実させてきている。

こういうミニゲームの狙いとしてユーザーのマンネリを防ぐ目的があるのだろう。個人的にはかなり楽しく遊ばせてもらっている。

一方で、こうしたミニゲームはデイリー日課の増加を招く。なので、日課をとにかく速くこなしたいという考え方でプレイしているユーザーには単なる日課負担の増加となり、不満が出る。

これも運営としてはなかなか頭が痛い問題ではないかと思う。処方箋としては日課は簡単にスキップできるようにして強制部分の所要時間をできる限り減らす…というところだろうか。

問題3 新規プレイヤーVS古参プレイヤー問題

今回のイベントでは、アンダーワールドクイーン、そしてエキゾチック部隊のニケが登場している。このニケたちは、本編シナリオや過去のイベントシナリオでも活躍が描かれている。具体的に言えば、シックスオーとの絡み、そして24章の事件だ。

今回この件にどのように触れるのかということを期待していたが、とくに何も触れずに終わってしまった。個人的には少し拍子抜けしたというのが正直なところである。

察するに、上記の話まで到達していないユーザーがそれなりの割合でいることから、本編を読んでいてもいなくても大丈夫な話としてシナリオライターが仕上げたのだろうと思う。

ただ、最新のところまで到達しているユーザーから見ると、どうしても「当たり障りのなさ」が見えてしまって、シナリオが薄味に感じられてしまう。そこは運営もわかっていて悩ましく感じているのではないだろうか。

一方で、1.5周年イベントでは「マリアンがパイオニアを経由してヴァイスリッターに預けられたこと」が既知であることを前提として話が展開された。

これはそこまでストーリーを進行させているユーザーの割合が今回よりも多いこと、また事前にサイドストーリーを用意したことからゴーサインが出たのではないかと推察する。

今後も運営は各ユーザーのストーリー進行具合をみながら、慎重な舵取りをするものと思われる。

NIKKEは物語に散りばめられた謎や伏線が面白さの一翼を担っているので、進行していないユーザーに配慮はしつつもできる限り斬り込んでほしいというのが個人的な意見である。

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