お遍路さん【3日目】その2

6番札所の安楽寺にたどり着いた。顔とポーズのギャップがたまらない彫刻が出迎えてくれる。

友人に似ていて、思わずほくそ笑んだ

これまでのところで、一番“和”の雰囲気を感じる事ができて、日本らしい所だった。ここで浴衣を着ながら抹茶を飲みたい。

コツコツと棒をつきながら、小さい橋を歩いて眺める美しい鯉は鑑賞のしがいがある
我ながら良い写真だ
桜の花びらが散って、近くの木の葉をふんわりと飾る

お堂の中に入ると、お寺のなかに飾られている物が売っていた。1個10万円ということは、ここの天井にある分だけでざっと300万円分になるのか、などと邪な事を考えてみたりする。

天井の飾りの万灯籠は1個10万円
300万くらい…?

7番札所に向かうときの事だ。突然、雨が降ってきた。昨日から懸念していたが、ただの雨ではなく嵐に近い、あのドゥオオオオっと降る大雨であった。歩き始めてから2日目でこれはかなり辛い。

視界が雨で白くなる中、遍路小屋を発見!このタイミングは本当に有難い…

助かりました

7番を終え、8番に向かう途中に気がつく。「今日の宿、11番の近くに取っちゃった。あと2時間しかないじゃん…」Googleマップを見ると、8〜10番までで少なくとも2時間15分かかる事がわかった。行けるところまで行くか、どうするかと逡巡しながら雨の中を歩いていくと…

天然温泉

なんと…!温泉が見えてきた。
15:00過ぎ、私は8番から10番に行くという誘惑を断ち切って(諦めて)、すぐさま大浴場へと向かった。受付を済ませ、ロッカーで着替えていると、「これ良かったら飲んでください」と店員さんからお接待でスポーツドリンクを頂いた。本当に大きな、休日に行くような銭湯だったので、まさかここでも差し入れをいただけるとは思っておらず、徳島の人たちの温かさを感じた。

サウナや露天風呂に浸かっていると、さっきまでの大雨が嘘かのように青空が広がっていた。地元の人に聞くと、お遍路さんは2ヶ月かかり、靴も2つはダメになるという。本当に俺はやり切れるのか…そんな事を思いながら、夕方の心地良い風を感じ温泉を満喫した。

宿までは歩いて1時間半かかるそうだが、私は迷わずタクシーに連絡した。おっと、ここで読者諸君は「歩き遍路じゃねえじゃん」と思われたかもしれない。しかし、宿までの悪天候の道だけは勘弁してもらいたい。更に言えば、次の日は同じルートを歩いたから実質チャラみたいなものだもんね。

ゲストハウスに着くと、靴の乾燥機もあり、乾かしてもらった。同宿のお遍路2回目の方に、旅のノウハウを色々教えて頂き、次の日の宿もとっていない事がヤバいことにようやく気がついた。怠惰な読者諸君のためにもお伝えすると、2日先の分まで取ると良いそうだ。私はその約束を、半分くらいの確率で守りながら、先に進んでいく…

ここまで読んでくださってありがとうございました。フォローといいねよろしくお願いします。

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