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61.ショッピングモールの最果て


 ショッピングモールとか、テーマパークとか、やっぱり360度明るく楽しくテーマ性に沿ってきらきらやないですか。

 でも敷地内余すところなくっていうのは厳しいもんで、お手洗いの脇の細い通路とか、隅っこの袋小路とか、いわゆる日常やただの現実に意識が戻される場所ってありますよね。

 そういう、最果てを感じさせる場所からにおう寂寞感って何なんでしょうね?
 皆さんは気にしたことありますかね。
 きらきらしていて、統一されたテーマや「楽しい場所」として演出されたフィールドの中にぽつんとある最果て。

 その寂しさが僕はどうにも耐え難い。
 
 なのにどうにも嫌いになれない。
 言語化しがたい愛おしさを感じる。

 一番映像として浮かびやすいものを挙げるなら、ショッピングモールの屋上駐車場に繋がるエスカレーターを登りきった、あの少し手狭な空間。
 あそこで感じる、「ああ今日は終わりなんやな」「あ、ここでの楽しさは終わりで、この場所はあくまで事務的なところなんや」というちょっとした落胆。

 あの寂しい感じを僕は最果てと呼んでいる。
 ちょっと星の王子さまとかの読後感と似たような気持ちになりません?
 きゅってなるんですよね。心のやわこいところが。

 皆さんもそういうきゅっとなるものありましたら教えてね。
 みんなできゅってなろね。

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