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21.ここを僕らの「優しい」にしよう


 僕は個人で何か企画をしたりイベント開いたりする際にいつも手伝ってくれる人として、生真面目でけっこう勤勉なのにまあなにぶん社会的に身の置き場が見つからずふらふらしている子をスタッフとして囲っているんですね。

 その子はいつも論理的というか秩序立てて物事を考えるし話すのも上手いんですが、その論理的な中に突然破綻した部分が発生する。

 僕から見てもいろいろと才能があって器用な子やし、僕以外からもある程度以上の評価も得ているのにその子は絶対に自分を「何もできない、何もない」と言い張る。
 どれだけ思考を整理してもそこだけ彼女を論理破綻させる何かが今までの人生であったのやろうと思う。

 そんで、きっとそういう人は世の中に少なくはない。
 どれだけ賢くても優秀でもどこかでほつれている人たち。
 他人に対する攻撃性として表れるか、とにかく自己評価がバグるかは個々人による。

 そういう人たち全員を助けるのは難しい。
 様々な特性があり様々な破綻をしている全く違う人々に共通して「こうしなさい」と言えることなんて存在しない。

 だから、僕はせめて彼女やそういう人たちにとっての「優しい人」になりたいと思う。
 僕と会話ができる距離。
 僕の手が届いて肩を叩いて笑える距離。

 ここを僕らの「優しい」にしよう。
 ね。
 だから、君も、君も、みんな大丈夫よ。
 

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