ジャンプと球速
簡潔なまとめ
・コンセントリックインパルスとピークパワーは球速と相関した
コンセントリックインパルス = 筋肉が短縮する間に発揮された力 × 力が発揮された時間。野球においては効率的な時間で効果的な力を発揮する事が重要
・コンセントリックインパルスは投球中の前後方向の運動量とも相関した→体幹前傾が大きく出る可能性があり球速と相関する可能性
・除脂肪体重は前後方向の運動量とCMJのコンセントリックインパルスと相関した→筋肉量は球速と相関する可能性
Countermovement Jump and Momentum Generation Associations to Fastball Velocity Performance Among Division I Collegiate Pitchers
要約
カウンタームーブメントジャンプ(CMJ)とモーメンタム生成がディビジョンIの大学野球投手のファストボール速度パフォーマンスに与える影響の関連性
ディビジョンIの大学投手19名が、実験室内で投球と両側CMJを行った。
投球とCMJの評価中に全身運動学と地面反力を収集した。
CMJテストにおけるコンセントリックインパルスおよびピークパワーは、速球速度と統計的に有意な相関が認められた(r = 0.71および0.68)。
CMJにおけるコンセントリックインパルスは、投球中の前後方向の直線運動量とも統計的に有意な相関を示した(r = 0.68)。
除脂肪体重および体格は、投球時の2つの直線運動量(r = 0.71~0.83)およびCMJのコンセントリックインパルス(r = 0.71および0.81)と統計的に有意な相関を示した。
骨盤と体幹の投球メカニクスは、統計的に有意なレベルではCMJのどの変数とも相関しなかったが、相関の方向は様々であった(|r|<0.45)。
野球投手のCMJの評価は、コンセントリックインパルスとピークパワーに焦点を当てるべきである。
なぜなら、これらのみが速球速度や投球中の運動量生成と意味のある関係を示したからである。
除脂肪体重の増加も、より多くのインパルスと運動量を生み出すことができることを示唆している。
野球のコーチ、ストレングスコーチ、臨床医は、野球投手の力とパワー出力能力を高めるために、下半身の爆発的トレーニングを取り入れることが推奨される。
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