アイマイ

かつて考えたこと、日々思ったことをつらつらと、短編や詩、エッセイと云った非定型で発信します。 抑うつを患い早3年→現在は適応障害へ移行 一般就労or障害者雇用を目指しリハビリ中 発達障害(ADHD,ASD)があることを今年初めて知りました。

アイマイ

かつて考えたこと、日々思ったことをつらつらと、短編や詩、エッセイと云った非定型で発信します。 抑うつを患い早3年→現在は適応障害へ移行 一般就労or障害者雇用を目指しリハビリ中 発達障害(ADHD,ASD)があることを今年初めて知りました。

最近の記事

いつかのあなたへ

人を傷付けながら、 自分を傷付けることは もうしなくてもいいんじゃない? 助けて欲しいけれど、 その言葉すら発せられなくて 言えないがゆえの攻撃性だったことは 今なら分かるよ 必死にもがいていることを ひた隠しにして、 結局苦しんだのは自分だったね あの頃は 素直になれなくてごめんね 必死に守ろうとしてくれていたのに あなたの、 その優しさを邪険にしてごめんね 寒い冬の日に寄り添い合おうとする ハリネズミのジレンマみたいに 近寄っては傷を負わせて、 辛かったよね あなたの温

    • 名を刺す

      久々に訪れた母校のとある集まりにて、「美味しいご飯が無料で食べられる…!」と勇み足で挑んだものの、眼前にて繰り広げられるは名刺交換、固有名詞の反復横跳び。これが大人のビジネス・コードで、会話に花を咲かすきっかけとなるようだった。 今の私に「名刺」なんてものはなく、自身を端的に語られうるものを、当日その場には持ち合わせて居なかった。そのことをひどく後悔したり情けなく思ったりした訳ではなく、パーティー会場にて手持ち無沙汰になると、人はドリンク片手にちびりちびりとやりながら、壁の

      • 糸電話

        あなたにとっての「特別」を 大事にしてね そう言いたくて 電話を掛けてみただけなんだ そう、たったそれだけのことだから ゆっくり休んで じゃあ、またね、おやすみなさい

        • チリツモの擬人化

          気付いたら街中を取り巻いていた濃厚な金木犀が香らなくなっていた ひらひらと舞う花びらを掴もうとして掌が何度も宙を掠める心地 あの時を、もっと味わっておけば良かったんだ それを、人は「後悔」と云う

          マチアプの効用

          仮想空間にて、 永遠に 捕らぬ狸の皮算用 「あの人もいいし…」 「この人もアリ…」 指は勝手にスクロール、 見続けてしまうわ エゴと言う名の選り好み 現実放ったらかして 理想を追って背くらべ 時間が溶けたら、 あれ目的はナンダッケ? 自分の一部を 切り売りしながら ココロを消耗、 一体何になろうか… 参与観察ができたことは 大きな収穫、 私には向かないことも よく分かった 蘇るは恩師の言葉 「出逢いは実力」、 また会う日まで 皆さんどうぞお元気で 次はリアルで会い

          マチアプの効用

          対岸の傷

          忘れたくないことも 忘れられないことも いつの日にか 「そんなことあったっけなー」 くらいの距離間になればいい 決して泳ぎ切ろうともせず 素足で渡ろうともせず そっと眺める、 川の向こうから そうしたらきっと 自らを締め付けていた 呪縛が時を経て泡沫となり ゆっくりと消えていくはずだ そうなったらいいなって、 膝を抱えて願っているんだ

          限りない贅沢

          一足ずつ夜が深まる頃、 お風呂場の窓を少し開け放って 湯船に浸かります。 すると、 外から金木犀の香りが 風を伝って漂い 豊かな時間が流れます。 まるで何だか、露天風呂気分 田舎に帰ってきて良かったと 思う瞬間です。 父は彼女が苦手です、 くしゃみが出てしょうがない 悪いやっちゃ と冗談めかして言ってきます。 それでも、 好きな人も居れば 嫌いな人が居てもいいと思うのです。 だって、私は(が)好きだから 「嫌い」を前にして むりやり方向転換しなくても 良いのです。

          限りない贅沢

          ジコジューソク

          塗り絵をしていて、最近は真ん中の枠を塗り潰すようになった。以前は、外堀から埋めて、中心に向かっていくスタイルだった。なぜだろうかと考えたとき、「今は自分の内側に意識が向いてるんだ」と思った。自分を満たそうとする、そういう姿勢と行為。それが備わり始めた気がする。

          ジコジューソク

          叫び

          喉の奥で 必死に堪えて考えた台詞だって 取りつく島もないのなら どうやって消化したらいい? 欲しい言葉だけを切り取って コピー&ペースト(今日はトースト) いつだってアイツは そういうスタート 空腹な自尊心を 満たそうだなんて たかが知れた遊びです それ、美味しい? …虚しいとは、思わない?

          宿題に対する走り書き

          夕方、川沿いに沿って散歩をしていたら、近所のおじさんが対岸に居る子どもたちに向かって、「宿題終わったかー!」と聞いていた。それに対してある一人の子が、「終わってませーん!」と悪びれもせずに答えた。もうひとりの子は「終わってまーす」と少し小さめのボリュームで返答した。「早くやっとけよー!」おじさんの声が前方から威勢よく飛んでくる。子どもの「はーい!」という返事が、川面に響いた。 そのやり取りを遠くから見ていて、私は思わず「ハハッ」と笑ってしまった。なんかいいな、こういうの。私は

          宿題に対する走り書き

          恋しさ

          冷たい風が カーテンの膨らみを経て するりと入ってきた 自分の肌の輪郭が はっきりと際立つ 秋はもうここまで やって来たのね 思い出すのは、あなたのその 大きな手 抱き寄せられたとき 背中に伝う安堵と驚き 高鳴る鼓動は隠したい あなたと私の境界線 飛び越えたい心理戦 日本列島秋雨前線 停滞中の関係性 毛布なんか蹴飛ばして そのぬくもりで満たして欲しい、 どうか朝まで 1ミリたりとも 逃しはしないで 今はただ、 合わせていたいの 二度と会うことはないと 判ってい

          猫吸い

          メロンとお日様の匂いを 足して2で割ったような、 平和で満たされる 愛猫の香り 小さな額の上や首周り、 ふわふわの綿毛が 生え揃う背中へ 迷うことなく 顔を埋めに行く このときばかりは 思うのだ ダイソン並の吸引力が 私にもあったらなぁ、と

          命題

          問題集を解き終わった 解放感と充実感、 それにちょっぴり焦燥感 どんなに単語を覚えても どんなに正解の用意された 問を解きまくっても 解けない謎は残っている それは 君が魅惑的な理由と、 私がこの世に生まれてきた理由

          夢の距離

          夜毎、ベランダから月を眺める 日中には吹かなかった、 湿ってひんやりした風が 肌をかすめていく 乱視じゃなかったら もっとくっきり視えるのだろう 一抹の悔しさを味わう 都会の空は狭くて高い 田舎の空は広くて低い いつもそう感じる どちらがいい、という訳ではなく 伸ばしたら手が届きそうで それはまるで人が「夢を見る距離」 のようであった

          Gazing at shooting stars

          大好きなんだ 愛してもいいかな? (しこたま深く、長く 息を潜めてさ 誰にも知られなくたっていいんだ) そんなこともう二人の間では おくびにも出さないけれど ずっと想っているんだよ あなたが届かない距離と場所で 必死に熱視線送っているんだから あとはキャッチするだけなんだよ 本当にそれをしさえすれば いいだけなんだよ、君は ねぇ、気付いてよ ねぇってば 私が宇宙から燃えてなくなる前に あなたは願って恋をして

          Gazing at shooting stars

          年少さんの頃 右の部屋に行っても 左の部屋に行っても 月が追いかけてくるので、 当時の私が出した結論は、 「世界中の人の数だけ月がある!」 というものだった 何度両親から 「月は一つだよ」と言われても 頑なに信じなかった 自分が信じたものが必ずそうだって 疑わないでいられた

          年少さんの頃 右の部屋に行っても 左の部屋に行っても 月が追いかけてくるので、 当時の私が出した結論は、 「世界中の人の数だけ月がある!」 というものだった 何度両親から 「月は一つだよ」と言われても 頑なに信じなかった 自分が信じたものが必ずそうだって 疑わないでいられた