私が創価3世として正木伸城さんを支持する理由

私が正木伸城さんを支持する理由は割と単純で、創価学会の幹部や公明党の議員の子どもを何人か見てきたけど、「いい暮らしをさせてもらっていて羨ましいな」と思ったことが、ただの一度もないからです。

私は創価中学校から創価大学まで10年間、学会員ばかりに囲まれて過ごしましたから、一般会員よりもそういった『ロイヤルファミリー』の子どもたちと接する機会の多い環境にいたと思います。
そんな素晴らしい世界にいたはずなのに、「幹部の子どもって大変だな……可哀想だな」と思いこそすれ、「羨ましい!私も大幹部の子どもに生まれたかった!」とか「公明党の議員の子どもになれば、コネで就職できたのに」とか、思ったことが一度もありません。
むしろそんな家に生まれたら、今の夫とも結婚できていなかった可能性が高いわけで、生まれ変わってもそんな人生絶対に嫌ですね。

むしろ正木さんのように自分が進みたい進学先や就職先に進ませてもらえなかったり、学会活動や選挙活動で忙しい親と一緒に過ごす時間がなかったり、組織においても自分の器以上の役職に就いて会員さんを励ますための活動をせざるをえなかったり、私の目から見て、幹部や議員などの子どもとして生まれてきた3世の方には、一般会員の3世とはまた質の違う深刻な被害があるな、と感じてきました。
なので、例えば一般会員の3世が、「私の家庭は精神疾患や貧困でボロボロになった!」と正木さんを責めたとしても、(あなたはあなた、彼は彼、私は私で、結果や内容は全然違うかもしれないけど、同じように創価学会という構造から苦しめられてるじゃん?)としか思わないんですよね。

私は創価学園において、正木さんの数年後輩なので、「私が正木さんの妹、つまり創価学会の理事長の娘だったら、どんな人生だったかな?」と考えることがあります。

私が正木理事長の娘だったら『香峯子』(池田氏の妻の名前)とか非常に気合の入った命名をされ、家のポストには聖教新聞が20部くらい入っていて毎日パンパン、世界公布に忙しい両親はなかなか家に帰ってこず、いつの間にか創価中学校に通っていてそのまま創大に進学し、学会職員になるか、創大の推薦枠で企業に就職(って聞こえはいいですけど、内定しちゃったら絶対に断れないし、簡単にはやめられませんよ)して適当なところで幹部とお見合い結婚して寿退職して4世の再生産に従事させられていたんだろうな~と思わずにはおられなかったです。

これは私の先輩で本部職員になった女性から実際に聞かされたキャリアプランです。20年前のこととはいえ、大真面目にこんな性差別的なことを語り合っていた自分たちがなんだか怖い。当時の私は「なるほど、本部職員とはそういうものだろうな」という気持ちと「先輩は立派だが私には絶対できない。絶対に嫌だ」という気持ちの両方がありました。今思えば創価学会のそういう性差別的な部分には、当時からなんとなく違和感を持っていたのかもしれません。

ちなみに私がそういうレールの上に乗った場合、ボーナスが出たらそれなりの金額を創価学会に寄付するように、親や上司から言われたでしょうね。だって公布基金の功徳の素晴らしさを会員さんに示し、説かないといけない立場なわけですから。
どんな新興宗教にもあることだと思うけれど、創価学会の本部職員も、ある程度自爆営業させられているのでは?と私は強い疑いを持っています。

私を含め、宗教2世の多くは婚活で苦労するけど、それでも私は婚活できてラッキーだったと思う。宗教なんて関係なく、「この人の見た目が好みだな」とか「この人とは趣味が合うかもしれないな」とかで、異性を選んだり選ばなかったりできるんですからね。多くの先輩たちに引き比べて、私たちはなんて自由なんだろう。

私が正木さんえらいな~と思うのは、信仰から離れても創価学会でできた友人とは交流を続けており、新興宗教そのものも完全に否定していないところで、『宗教2世サバイバルガイド』でも、どういう気持ちで活動に向き合えばいいかのヒントを彼なりに書いていますよね。
私だったらもう、この優秀な兄家族を信仰の生贄にして創価学会と正木家から逃げちゃうと思うし、退会して父親とも同級生とも縁を切る!みたいな、極端な道を行ってしまう気がします。

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