誕生日プレゼント

私は誕生日プレゼントを受け取るのが苦手。

言葉でサラッと『おめでとう』を伝えてくれるのは嬉しい。
ダンナさんが、その日あたりの日、にごはんを予約してくれるのも嬉しい。

苦手なのは、人々の誕生日を覚えていて(何かに記録して?)プレゼントを渡す人の個性だ。

そしてそれは、自分の手作りのもので、自分の思想を達筆な文字で綴ったメモのようなもの、まである。
(ポジティブ思考万歳みたいな)

ある思想家さんの著書を贈られた時は、私はこんな風に見られてるんか…とショックを受けた。

彼女からすると…善かれ、と思い…

だろうか?

私を見捨てないで
私はこんなことも出来る
私の文字はこんなに芸術的
こんな私を好きでいてね

と、切実な想いに暗い気持ちになってしまう。

ある時、フードコートで食事をした。
食べ終わった時、彼女は箸袋に
『ちょっと残してごめんね』
と、書き残していた。

もし文字が苦手やったとしてもそれを書くのか?モヤモヤ…

またある時は…
『こんなこと言われた』
と言って、LINEの画面を見せてきた。かなり、辛辣な言葉の羅列。

それを読んだ私たちは、憤り
『これは言い過ぎや』
と怒りをプンプン吐き出した。

それを見た彼女。
『それでも、嫌いになりたくないんや』と可哀想な私を演じながら、周りが自分の側についていることに安心した様子。

ん?
相手からのLINEを複数に見せてしまうのは、どうなのか?

嫌いになりたくないのなら、それでいいやん。(私たちのプンプンも不要では?)
相手は、あなたを苦手に思っているんだから、距離を置けばいいだけやと思うんだ。

こんな人から、離れるのは至難の業。

結局、使いたくない言葉に頼るしかなくなる。先のLINEの人のように。

そして…
カメラ目線で睨みつける自撮り画像が送られてきた。

きっとこれで…
私の境界から出ていってもらえただろう。

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