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人生は想像以上に悪くない

 結婚式の招待を受けた時、人はとても嬉しい気持ちになる。

しかし、私はその時の夫婦の状況からすると、とても相手を祝福してあげる余裕さえなかった。

子供もいない。
仕事もお互いしていない状況。
義両親との仲がこじれる。

普通の憧れでは、
家があって(それはどっちでも)
子供がいて、
動物がいて、
お互いの家族とも仲が良くて、良い会社などでお金を稼ぐ。

それが普通の幸せだと思っていた。

それが何一つない現状に虚しさを感じていた。


けど、この結婚式はどうしても出席したい。
主人の友達の妻というなんとも1番遠い位置の参列者という所に引け目を感じながらも参列を決意。

式当日、新郎新婦はとても幸せそうだった。

ある人は泣いていた。

ある人は結婚の始まりを例えていた。

ある人は再会を喜んでいた。

ある人は、結婚式よりもアニメのキャラクターに夢中になっていた。

ある人は結婚式の3日前から来ていた。

ある人は共通の趣味の話をしていた。

ある人はずっと新郎新婦を誘導していた。

ある人は料理を盛ってくれた。

一コマずつ見てみると、それぞれの結婚式を思い思いに過ごしている。
それが1つになる空間とこんなにも多幸感が溢れた。
 そんな私も1ヶ月前からドレス、ネイル、髪型を考えるのが楽しくて仕方がなかった。
 
そんな自分勝手な事ばかり考えていたら、テーブルの右上にある小さな手紙に気が付かない所だった。

その中には感謝の言葉が添えられていた。

私がその結婚式を招待してくれた方と初めて会ったのは、私が主人と結婚した時の頃だった。
 次第にその時の気持ちも少しずつ思い出してきた。

懐かしいさと、目の前の新郎新婦の心配りに感動と感謝の気持ちでいっぱいになった。

時代が変化していく中でも、
変わらない現状ではなく
進んでいく今に感謝しながら生きていこう。

そう教えてもらった気がした。

ありがとうございます。

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