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就活応援隊 基礎編        「もう」と「まだ」

相場の格言の一つに「もうはまだなり、まだはもうなり」というのがある。40年以上株をやっているが未だに日々の動きに一喜一憂し煩悩に振り回され思うような成果はあげられていないのは、まさしくこれが原因だと考える。人間の心理の綾を表現した至言だと思う。もうこれ以上は下がらないだろうと思うとさらに下がり、もうこれ以上は上がらないだろうと思うとさらに上に行く。まだ上がるだろうと思っていると、そこが天井で下がり始め、まだ下がるだろうと思っていると、そこが底で上がり始める。このように欲望や価値観が時として判断に影響を与え失敗や損失を招いてしまう。相場は、人間の心理が大きく反映されるもので、まだ大丈夫、もういいだろうと、ついつい自分に甘くなり気がついた時は手後れになる。逆の判断を行えば果実が得られるのだが、そこに意思の弱さや欲の深さが邪魔をする。
 人生においても判断や結論を迫られた時に、「もう」と「まだ」に悩まされる。それは就活においても同じだ。部活やアルバイトを言い訳にして「まだ大丈夫だろう」と就活を先送りしていると始めた頃には主な企業の採用は終了しており時遅し。何社か不合格が続くと「もうだめかもしれない」と弱気になり就活をやめてしまい無職の状態で卒業、苦労して漸く一社内定が出るとほっとして「もうここでいいや」と安易に妥協し就職してから後悔したりしがちになる。
誰もが同じような心理に陥りがちなのだから、その逆を行えば反対の結果が出ると分かっていても、ついつい心の弱さが決断や行動を鈍らせる。だからこそ、この言葉を心に留めおかなければならないのだ。
「もう」と思った時は「まだ」だ‼
「まだ」と思った時は、「もう」なのだ‼