仕事のコツは巧遅拙速

あちらこちらで真新しいスーツ姿の新入社員を見かける季節になってきた。新しい環境の中で初めての経験が続き不安な日々をおくっているところだろう。全てが初めてなのだからうまくできないのは当たり前なのだが、いい印象を与えたいという思い失敗しないように慎重になりすぎて遅くれがちになることが多くなる。
古来より巧遅拙速という言葉がある。
中国の兵法書の「拙速(せっそく)は巧遅(こうち)に勝る」という言葉から来ているらしい。拙速とは、拙くても速い、巧遅とは巧くても遅いという意味だ。 遅くて良くできるより下手でもいいから速いほうがよい。完璧でなくとも「早い」にこしたことはないということだ。
ビジネスにおいて少々出来映えがまずくても期日に間に合う方が遅れるよりましというのは仕事の鉄則だ。そうは言っても指示されたことは少しでも良い仕上がりにしたい、やるからには納得が行くものにしたい、仕事ができるなと言われたい、叱られたり馬鹿にされたくない等の思いから慎重になり過ぎて約束や納期に間に合わなくなることがある。

しかし、どんなに素晴らしい出来栄えでも納期に間に合わなければ意味がない。納期が遅れれば相手の仕事に支障が出る。理由はどうであれ遅れるということは、相手の都合も考えずに自己本位で仕事をやっていることになる。出来栄えは完璧でなくても取り敢えず納期までに出して、何か問題があれば後でやり直せばいいのだ。
人生も同じように恥をかかないように、馬鹿にされないように人の顔色をばかりうかがい後手後手に回ってばかりで様々なシーンで絶好の機会を逸していることがある。
どんなに慎重に丁寧にやったとしても完璧ということはない。「案ずるより産むが易し」ちょっとだけ勇気を出してやってみよう。
やって拙ければ後で修整すればよいのだ。

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