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なぜknee in toe out

2014年の2つの出来事がきっかけでした。

①怪我の発生〜「不幸の3徴候」


「不幸の3徴候」
(前十字靭帯・内側半月板・内側側副靱帯損傷)という膝の大怪我をした選手がいた事でした。
(フォア奥の飛びつきから着地又は戻る動作の間に発生)

怪我をしている最中も大事ですが、
復帰後も再発防止が重要です。
しかしそもそも起きてしまってはいけないのではと思いました。

事故・トラブル・対人競技など第三者が絡む事であれば致し方がないかも知れませんが、防げる怪我であれば防ぐ努力をもっとしなければと痛感しました。

また他の選手のスポーツ障害などの対応後も
「ありがとうございました」と言われる
自分に疑問がありました。

理想は怪我(離脱・パフォーマンスダウン)をしない事だとすると、なにも起きない事が一番重要なのでしょう。
感謝される事は良い事では無いと思いました。

またあるきっかけを境に怪我をしないのも才能と考えるようになりました。
怪我の認識もどこまでかは個人差がありますが、良い動きをしていれば怪我も少ないのではと思うきっかけでした。
才能も努力と知識で補えるところもあると思います。

それから自分の怪我に対しての捉え方も2種類に分かれて、高校生活で2年と数ヶ月という期間で何日良い日を過ごせるかを大事にし
筋肉痛や疲労・酷使以外の「不必要な怪我」は減らせると思い、
この怪我以外でも他の身体の部分に対して
「1から身体を動かす」という事を見直し始め、スポーツ障害予防を頭に入れながらトレーニングする様になりました。

②競技力の向上〜強い脚


怪我とほぼ同時期に女子監督から
「シングルのレシーブが一歩出ない」
とも伺い、それに対して明確な回答はその時はできませんでした。
男子監督からも
「強い脚にして欲しい」と要望がありました。

自分でも「なんかどっしりしてないな」と感じており、まずはそもそも強い脚とは
と考えました。
・動ける
・踏み込みで安定している
・怪我をしない など

というゴールはありましたが
「なにを」
「どうやって」

の過程の部分はなにも見えませんでした。

学校内の体力テストで上位はほぼ部員という事で決して体力面では劣らない。
しかし自分のしたい事は競技力の向上でした。

ではなにが違い、動きに差が出るか。

みんなこんなに頑張ってるのに無駄な努力はさせられないと思い
とにかくまずはYouTubeで色々な方の試合を参考にさせてもらい、選手の動きと照らし合わせて

[動き出せている時・動き出せない時]

の比較をし続けました。

先に「不幸の3徴候」の選手の件もあり、競技中で起きるknee in toe out について視ていたのですが、当初のトップ選手にknee inがあまり起きていませんでした。

そして指導者の方から選手を預けてもらってる人間として限られた時間をいかに無駄なく、核心をついた事ができているか・視えているか
ただ筋肉・脚力をつけるだけではなく、怪我を減らし機能的な脚づくりをしようと取り組んだ結果、knee in toe out の考えをコートに組み込む事に繋がったきっかけでした。

動きの中で主に股関節を働かせる事は
「競技の為のトレーニングをどうすべきか」
「トレーニングの成果をどうコートで出すか」

の一つの指標になりました。

最後に

他にも悲しい怪我もあり、色々ありながらも
10年間をやらせていただきました。
初めの頃はそもそもトレーナーって?と自分でも思いました。
・怪我に対する対応をする人
・トレーニングを考える・指導する人
・競技は違いますがボクシングのトレーナーはミット打ちなど練習も手伝う


なにをしても「トレーナー」ともいえ
しかしそれは名称であって、自分が何を視て、なにができるのかが重要なのだと思いました。
「トレーナー」という括りにとらわれず知識をつけ、活用することを日々一所懸命にやっていれば自然と疑問も消えました。

とにかく自分は
「ちゃんと育成できる」
「みんなが上手になれる」
「強い人に近づける」

という指導ができる為に
「なぜ」「どのように」
を解決できる事を求めていましたが、
誰かに相談する事はありませんでした。
自分の中では目の前の選手に正解があるからだと思っています。

それが「見る」から「視る」に変われた時期で
その甲斐あって視る能力は付き、競技の動きに対しても理解する事ができたと思います。

身体のどの部分が動いていないか、なにが足りてないかを視ようとする事が重要で
筋肉を付けることも大切ですが
筋肉を使う事が優先すべきで、まずは
100ある身体を100出し切れるように
と思いました。

knee in toe out は他の競技でも指摘される=身体や動きの根本的な機能の話だとすると
ポジティブなきっかけではありませんでしたが
そこに目を向ける機会となった話でした。

予防プラス可能な動きの幅を広げるもので
デメリットは特に感じなかったものでした。

という事でそう言った悲しい怪我が減るようにと願ってます!

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