なでるなぞる
触れられているのか、触れられていないのかの、狭間。
私は私より大きな体格の男性に、
強くガシガシ頭をなでられたり、
ぐっと引き寄せられたり、
ぎゅっと抱きしめられるのが好きだった。
(そういえば街中のマッサージも強め希望)
壊されたかったのかもしれないし、
女として小さく弱いものでいたかったのかもしれない。
温かい手の平と指先が、ゆっくり私の首筋を降りていく。
表面はサラサラとしているけど、
内側はみるみるうちに湿っていく感覚。
それからの私は解放だ。
触れられているのか、触れられていないのかの、狭間。
私は小さくもなく、弱くもない。
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