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はじめて入れてみる

小学校で、女子だけ集合して保健の先生からお話を聞く。

おばあちゃんが好きだった午後のドラマを横で眺めるようになって、
男女がベッドで抱き合っている映像は毎日のように見ていたけれど、

意識して自分の体を触ろうとしたこともしないし、何がどうなって妊娠するのかわからずボケっとしていた。



中学にあがり、初潮が来た。
(血が出るのが、おしっこやうんこが出るところからじゃないぞ)


体がだるくて、ナプキンの扱いが面倒くさくて、
すっかり私にとっては生理はすぐに煩わしいものになった。

母からタンポンの存在を聞いて、
体から出てくるのを待つより、体の中で吸い込んでしまうなら血が出る日々が早く終わるかも、とすぐに試すことにした。


穴をさぐる。
(あ、ここから血が出るのか)

手に血がつくのを気にかけながら、あたりをつけて「ぐっ」と入れる。

ちょっと痛い。
(アレをするときに、ここに入れるってことだよね)


利便性、快適性を考えて使い始めたけど、私は淡い期待もしていた。

体はダルかったけど、
「ぐっ」といれて、「すっ」と抜くのは、わずかな快感があった。

何回かやって、慣れた。
生理は煩わしかったけど、タンポンは好きだった。

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