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医療機器の中古売買で絶対に損しないために。

かなり限定的な内容になります。
病院やクリニックで医療機器の管理を任されている方。かつて医療機器の中古販売をしたことがあるという方へ。
私が半年ですが経験し、どうしても飲み込むことが出来なかった医療機器の中古販売業界でのシステムと、そのシステムを利用して、損をしないための販売の進め方を紹介させていただければと思います。

非常に限定的なため上記の条件に当てはまらないには不要の内容かも知れません。

医療機器の中古販売で損をしないためにするべきたった一つのこと事

見積もり合わせを複数社で行う。たったこれだけです。
出来るなら、1度提出して貰った見積もりを元に再度、業者に相談してみて下さい。めんどくさいかもしれませんが、大幅に買い取り金額が変わる可能性があります。
何を当たり前のこと言っているんだ。そう思われる方が多いと思いますが、あえて見積もり合わせをするべきとお伝えした理由があります。
私が医療機器の中古販売業界で働いて真っ先に感じたのは、今までいた業界と比べて、最も、最初に出した見積もりの金額をあっさり覆す業界だったためです。

中古買い取りの営業マンの評価システム

中古医療機器という業界そのものが狭い業界であるため、あまり知られていないというのもあります。
基本的には病院、クリニックに中古医療機器の買い取り営業マンが訪問し、「破棄予定、買い換え予定の医療機器を買い取りをさせて欲しい」と訪問してきます。
この業界では機器を売りたい側にとって不利に感じる部分がいくつかありました。
そのうちの一つが、中古医療機器の相場価格を調べることが困難であると言うことです。
ブックオフで本を売ったことがある人は分かると思いますが、自分の売った本が幾らくらいで、本棚に並ぶのか、なんとなく予想が出来たりします。その為、売ったときの価格もなんとなく予想が付きます。
 ですが医療機器となると、中古の市場が何処にあるのか?どういった商品が幾らで売られているのか?を調べる方法がありません。正確には、手間がかかります。
その為、営業マンから最初に提示された買い取り金額にそれらしい理由を付けられると、その情報が売り手の得られる情報の全てになってしまうことがあるのです。
もう一つが中古医療機器業界の認知度の低さと業界の狭さです。
単純に売る側が業界に存在する会社を知らない。医療機器は所有者が責任を持っては企業者に依頼しないといけないと思っていた等、そもそも買い取って貰えると思っていなかったという方が多いです。
 機器を売りたいと相談を頂くときも売れるか分からないけどダメ元でと言う方が多かったです。
単純に得られる情報、比較できる会社が多くないため、一人の営業マンから得られる情報を全てと思い込んで、「捨てるつもりだったモノに金額が付くのならラッキー」と安く売ってしまう方も多くおりました。
 最後に営業マンの評価システムと業界の考え方です。
医療機器の営業マンが会社に評価されるシステムは高く売れるものを、安く買い取ってきた時の差額が評価となります。
100万円の医療機器を10万円で買い取ってきた営業マンより1万円で買い取ってきた営業マンの方が評価が高くなります。
ここで上記の2つの売り手が不利になってしまう理由が、表に出てくるのですが、営業マンは安く買い取りたいとき。
 販売相場を調べにくく、買い取りシステムと比較できる会社をよく知らないお客様と買い取り交渉を行うのです。
営業マンの理想は高く売れる商品を無料で引き取ることですので、「傷が付いている」「型が古い」「むしろ破棄でお金がかかる」と言って安く引き取ろうとしてきます。

中古医療業界の考え方

他社に買われるくらいなら、利益が薄くてもこちらが買ってしまえば、他社が利益を上げるチャンスを阻害できる。
これは私が所属していた会社だけかもしれませんが、基本的に一つの病院が年に何度も医療機器を買い換えるなんて事はありません。ですので買い取りの機会があればなんとしても、買い取りたいし、他社に買われるくらいなら利益は薄くしても構わない。と堂々と社内で話していました。
 中古医療機器で検索すると上の1~3番目以内に出てくる比較的大きな会社での考え方でした。
中古医療機器業界というのが隙間産業で若い業界であるために相場やシステムが知られていないこと。サービス内容に差が付けられ無いこと。営業マンが、最初はかなり安く見積もって来ること。
これらの理由から、営業マンが最初に持ってくる見積もり内容が高い確率で訂正され、再提出される理由になります。

まとめ

当然ですが最初から誠実な見積もりを出して、丁寧に見積もり内訳を出してくれる誠実な営業マンも居ることでしょう。もしお付き合いのある営業マンがそういった方なら大切にしてあげてください。
 ですが中古販売業界は、次に繋がることが少ない業界のため、一度の取引で可能な限り多くの利益を得ようとする営業マンが多いのも事実です。それは決して悪いことではないのですが、売り手と買い手に情報格差がある状態で行われる交渉による利益は私個人はあまり気持ちの良い仕事には感じられませんでした。
その為、より多くの方に損をしないための交渉をして頂きたいと思い、執筆させて頂きました。

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